Topページ > 投資・資産運用 > 【週次相場展望】先週は雇用統計を好感し円安進展。今週はFOMCを意識した展開へ
公開日:2017年3月12日
更新日:2017年3月13日

‹ADP雇用統計を起点に潮目が変化›

【週初はADP見合いでポジションを取りに行きにくい展開】

週初はADP雇用統計見合いで市場参加者が限られる展開。出来高も15億株程度、売買代金も2兆円に届かず薄商いに終始した。為替、株価ともに狭いレンジでの推移となりドル円レートは113円台での推移。日経平均もリスクオフムードの高まりから、月曜日より3営業日続落のスタートとなった。また、期末要因による機関投資家のポジション調整も売りに拍車を掛けた。

 

【ADP雇用統計を起点に円安進展】

8日に発表されたADP雇用統計は、民間部門雇用者数が29.8万人増。市場予想の18.5万人増を大幅に上放れた。これを受け、マーケットは3月利上げを織り込む展開に。ドル円レートは大幅に円安進展。10日には115円台に突入した。それを好感する形で日経平均も大幅上昇。また、メジャーSQを通過したことも買い安心感を誘った。結局、10日の日経平均は286円高で大引け。19,600円台を回復して引けている。

 

【週初より中小型株メインに物色】

重要統計と期末要因の絡みもあり、週初より大型株は動意薄。中小型株メインに物色が続いた。新興市場では週末にGNI(2160)が商いを伴い大幅高。ネットゲーム関連のモバイルファクトリー(3912)も引き続き物色された。ITbook(3742)も出来高急増。新興市場中心に個人資金の流入が確認された。3月9 日に発表された投資部門別売買動向では、個人、海外ともに売り越しを確認。特に、個人に関しては、昨年末より売り越しが継続。買い余力はまだあると想定される。

 

〈今週はFOMCに注目。3月利上げに踏み込む可能性が高い〉

【今週のポイントはFOMC】

今週のポイントは間違いなく14-15日に開催されるFOMCだろう。会合後に行われるイエレン議長の発言が、今後のマーケットのキーになる。イエレン議長は、ここもと米国経済の先行きに強気の見通しを示しており、3月利上げに踏み切る可能性が非常に高い。ここもとのFRB高官の発言を確認しても、3月利上げへの機運が高まっていると想定される。しかし、マーケットは既に3月利上げを織り込みつつあるといえる。FOMCがマーケットの波乱要因になる可能性は少ないと言えるだろう。

 

【米長期金利上昇が3月利上げの可能性を示唆。焦点は利上げのペース。】

8日のADP雇用統計を受け、米長期債の利回りは急上昇。10日に発表された2月雇用統計も市場予想を上回る好内容だった。非農業部門の雇用者数は23.5万人増で、市場予想の20万人を大幅に上振れている。よって、米長期債の利回りは週末も2.58%と高値圏をキープ。マーケットが3月利上げを折り込みに行っている証左だ。また、リスクオンムードの高まりから、為替も円安進展。日米金利差拡大を見越したドル買いが観測された。今後、更なる円安が進展する為のポイントは利上げのペース。従来通り、年3回のペースが維持されるようだと、円安の進展を阻む要因になりかねない。更なる円安の進展にはある程度のサプライズが必要と言えるだろう。

 

【20,000円にチャレンジする為の足場固めの一週間】

FOMCを無難に通過すれば、目先の重要イベントは一通り通過した形になる。よって、今週はリスクオンムードが高まりやすい一週間になると言えそうだ。先週末の日経平均の上昇を考えれば、期末のポジション調整も一段落した様子。よって、ここからは実需筋の買い戻しが入る可能性も高そうだ。また、15-16日で予定される日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が市場のコンセンサス。こちらはドル高円安に向けた支援材料になるだろう。19,500円の節目も回復し、日経平均は高値圏で徐々に根固めしつつある。今週は、20,000円にチャレンジする為の足がかりの一週間になると想定する。

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