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公開日:2017年2月8日
更新日:2017年3月13日

「売れている」からと言って、自分にあっている商品とは限りません。売れている理由を考えることが大事です。セールスにオススメされる商品は、購入者にとって「オススメ」とは限りません。これは保険商品などにも言えることですが、セールスがオススメするものの多くは「会社がもうかる商品」であって、言い換えればお客様の払うコストが高い商品であることに注意が必要です。

比率が高まっている「ベテラン投信」の販売動向

日経新聞電子版の記事によると、運用歴が5年以上ある「ベテラン投信」の買い付け額(設定額)がここ数年増加傾向にあり、2016年は全体の6割を超え、データのある08年以降で最高だったとのことです。 「売れている」という現象は、「(純粋に)購入者が評価していて、人気がある」場合のほかに「販売窓口の数が多い」あるいは「販売側がセールスをかけている」から売れている、という場合などもあります。

実際、数年間安定してプラスの運用成績をだしていると、その投信を売り込む際のセールストークとして利用しやすいでしょうし、購入者も納得しやすいと思われます。ただし売れているからと言って、自分にあっている投信とは限らないので注意が必要です。

投信にかかるコストと販売側が売りたい投信

実際に売れている投信を見てみると、上位はアクティブファンドが多いのですが、これは販売側が「売りたい」商品であって、セールスの結果である可能性があります。(ただしネット証券に限ると、傾向は異なります。)販売側が売りたい商品とは何か?これは手数料をとれる商品です。投信には、購入者が投信を「買う時」「保有している時」「手放す時」に、それぞれ手数料がかかります(かからない場合もあります)。このうち、特に注意しなければならないのは「保有している時」にずっとかかる「信託報酬」と呼ばれる手数料です。これは保有している限り毎日コストとして発生するものであり、この大小は将来のリターンに大きく影響します。

「購入手数料0円」に目が行きがちですが、仮に購入手数料がかかったとしても、長期保有を考えた場合は信託報酬の低いものを選ぶことは大事です。

アクティブファンドとインデックスファンド

手数料の高い商品であっても、それをはるかに上回る運用成績をだしてくれるのであれば、選択の価値はあります。アクティブファンドは、ファンドマネージャーと呼ばれるプロが銘柄選定をし、市場平均(インデックス)を上回ることを目指しています。その分手数料が高い商品です。しかし、実態としては長期にわたりインデックスを上回ることのできるアクティブファンドはそう多くないようです。さらに、数あるアクティブファンドの中から選ぼうとする際、その選定作業自体が個別の(株式等の)銘柄選定と同じように「見る目」が要求されるなら、初心者にはお手上げでしょう。であれば、手数料が低いことが特長の、インデックスファンド(=市場平均への連動を目指す投信)から選ぶのは1つの方法です。

さて、その信託報酬(保有手数料)ですが、アクティブファンドの中には年換算2%くらいの手数料をとるものもたくさんあります。毎年の手数料2%とは、投信の基準価額が1年後に変動しなかった場合でも、単純計算で2%成績が下がるのと同じですから、これは大きな数字です(100万円が98万円になってしまう)。

一方、インデックスファンドであれば0.2~0.6%くらいのものもあります。このような理由から、個人投資家にオススメできるのは、セールス担当にオススメされることのない(←インターネット専用の場合もありますので)、低コストのインデックスファンドです。

まとめ

アクティブファンドとインデックスファンドの違いを紹介しました。もちろん証券会社により品ぞろえに差がありますので注意が必要です。またNISAならともかく、iDeCoで利用するとなると、選択肢は相当限られることになるかと思いますが、「信託報酬」の低いものを選ぶことにはかわりありません。

【連載】

第4回:リスク許容度の見極め方、アセットアロケーションの決め方
第3回:資産運用するなら把握しておきたい、リスクとリターンの関係とは
第2回:「金融資産運用は分散と長期運用が王道」と言われるその理由とは
第1回:FPが投資初心者にオススメする投信と、セールスにオススメされる投信の裏事情