Topページ > 投資・資産運用 > 【関連銘柄ウォッチ】iPhone8のアップル関連本命銘柄は?
公開日:2017年6月6日

iPhoneの10周年記念プレミアムモデルでもあるiPhone8は、発売を17年9月頃に控えている。14年にリリースし大ヒットとなったIPhone6から3年、フルモデルチェンジが予想されており「スーパーサイクル」と言われる爆発的な需要が期待されている。新iPhoneの発売は、携帯電話業界のみならず、今や世界のハイテク業界や世界景気をも左右する重要なイベントとなった。iPhone8に採用されると見られるイノベーションと関連銘柄に焦点を当てておこう。

1.アップルの影響力が強まる世界市場

1.1  米国株式市場で影響力を増すアップルの株価

17年5月9日、米アップル(ティッカー:AAPL)の時価総額が8000億ドル(約90兆円)を超えた。新型iPhoneの「スーパーサイクル」への期待感から株価が過去最高値を更新しているためだ。好調な米国株を牽引しているのはアップルだと言っても過言ではない。

アップルの時価総額は世界最大で、以下、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックとITジャイアントが続く。

世界有数の資産家であるウォーレン・バフェット氏が率いる持ち株会社のバークシャー・ハザウェイ社(実質投資会社)がアップルの持ち株を増やしている。同社のアップルの保有が初めて明らかになったのは16年3月末、981万株を保有していることを開示した。その後、16年12月末には5735万株、さらに17年3月末には1億2935万株まで買い増しており、アップルの発行済み株数の2.5%保有となった。保有株の時価は3月末で約186億ドル(約2.1兆円)に達する。投資の神様までがアップル株に乗っているのだ。

アップルの株価は、5月15日に史上最高値の156.65ドルをつけた。昨年末来の上昇率は35%に達している。ハイテク比率の高い米ナスダック総合指数は5月25日に6217ドルと史上最高値を更新した。米WSJ紙によると、今年のナスダックの上げの40%がアップルを筆頭とした時価総額トップ5のITジャイアントの寄与だと言う。

1.2 アジアの株価を牽引するアップル

アップルが株価に大きなインパクトを持っているのは米国だけではない。アップルは、同社にパーツなどを提供している企業の「アップル・サプライヤーリスト」を毎年公開している。このリストにある企業はアップルのサプライチェーンとされ、世界的にアップル関連銘柄として注目される。

 

サプライチェーンを構成している企業にはアジアのハイテク企業が多い。

台湾加権指数は5月26日に1万ドルを超え、ITバブルの2000年以来の17年ぶりの1万ドルを回復した。この上げを牽引しているのがアップル関連の3社だ。iPhone向けのCPUを提供している台湾積体電路製造 (台湾セミコンダクター、TSMC)、iPhoneの組み立てを行う鴻海精密工業(ホンハイ、FOXCONN)、 iPhone向けのカメラ・モジュールを提供する大立光電(ラーガン・プレシジョン)の3社が年初からの加権指数の上げの半分に寄与しているという。TSMCは台湾加権指数で最大のウェイトの企業で指数への影響は大きい。

アップルのサプライチェーンへの発注が、台湾のIT関連企業の受注を押し上げ、業績を押し上げ、株価を押し上げるというサイクルが出来ている。台湾の受注動向や台湾IT大手の19社の月次売上は日本経済新聞などでも定期的にフォローされるようになっており、アップルの動向を見る指標として世界の投資家から注目されている。

 

韓国でも状況は一緒だ。韓国株式指数で最大のウェイトを占めるサムソンの上昇により、5月26日のKOSPI指数は5日連続で過去最高値を更新した。朝鮮半島の地政学リスクなど気にもしないような上げっぷりだ。サムソンは、17年2月の韓国の現地紙に、アップルが次期iPhone向けに有機ELディスプレイ(OLED)パネル6000万枚をサムソン・ディスプレイに発注したと報じられており、iPhone8のOELD化でサプライチェーン最大のメリットを受けると見られている。

ただ全体として言えることは、アジアのIT企業のアップル依存度が高まった結果、アップルの発注の端境期には業績の低迷が厳しくなるようになってきている。また、アップルのオーダーが他社に移行したときのリスクも高まってきている。特に、アジアの中で中国IT企業が力を付けてきており、同じパイの取り合いは今後厳しくなりそうだ。

2 iPhone8に採用が予想される新テクノロジー

iPhone8のプレミアムモデルに採用が噂されるテクノロジーを紹介する。あくまでも市場の推測や噂でありアップルが発表したものではないことに注意して欲しい。

2.1  有機ELディスプレイ(OELD)採用

・iPhone初のOLEDディスプレイ

・両面ガラス仕様でディスプレイが湾曲したベゼルレスデザイン

IPhone8最大の変化と見られている。すでに大半を韓国サムソンに発注済みとの報道もあり、日本のJDIやシャープ(鴻海グループ)は出遅れていると指摘されている。

OLEDは消費電力が液晶ディスプレイより30%程度少なく、高画質、高コントラストで反応速度も速い。バックライトが不要なので、液晶ディスプレイ仕様より薄く軽量化が可能。フレキシブルディスプレイなのでサムソンなどの機種ではおなじみのベゼルレスがいよいよiPhoneに登場。iPhone以降の携帯のディスプレイはほとんどがOELDになっていくだろう。ソニーも18−19年発売の新モデルにはOLEDを採用する見込みだ。ただ、液晶に比べて寿命が短く、直射日光で視認性が悪いというデメリットもある。

液晶メーカーのOLED向けの設備投資は続く、液晶製造装置需要は当面高水準をキープしそうだ。

2.2  充電スタイルの変更

・ワイヤレス充電で充電可能

・急速充電機能追加

現在のiPhoneのようにLightningケーブルで充填するのでなく、USB-Cポート採用しワイヤレスで充電出来るようになる可能性が高い。アンドロイドで採用されているクアルコムの急速充電機能のような機能が搭載されるとの見方もある。

2.3  カメラ機能強化

・3Dセンシング技術とAR機能のフロントカメラモジュール

・虹彩スキャナー(赤外線カメラ)のフロントカメラモジュール

・広角CCMと望遠CCMのバックカメラモジュール

カメラ機能が強化される。虹彩認証機能が搭載される噂と顔認証機能が搭載されるという噂がある。虹彩認証は眼球の膜(虹彩)をデジタル変換し個人を識別する生体認証技術であり、現在の指認証とともにセキュリティ機能のために採用される方向だろう。顔認証は、人間の顔をデジタル変換し個人を識別する生体認証技術だ。CCDセンサーではソニーが大手、カメラレンズでは台湾ラーガンが大手。台湾ハイマックスの3Dセンサーを搭載しAR機能も持った自撮り用インカメラが搭載されるとの噂もある。フロント、バックカメラのどちらにもOIS(光学式手振れ補正機構)とVCM方式オートフォーカス機構が付くだろう。OISではアルプスのメリットが大きい。

2.4 バッテリー大容量化

・バッテリーの大容量もしくは2台搭載

バッテリーの大容量化は常に携帯電話の重要課題。バッテリー容量アップとOELD化でバッテリーの持続時間は5割増えるとの予測もある。iPad Proのようにバッテリー2台搭載との噂もある。

2.5 ホームボタン廃止

・ホームボタンはディスプレイの下に

iPhone7でホームボタンは実際には押すボタンでなく、タッチセンサー仕様になった。そのため防水仕様が可能になったという。OELD化で画面が拡大されるのに合わせて、ホームボタン自体が廃止されるという噂もあり、ディスプレイの下に格納されるのではないかと言われている。 その場合、3D薄膜タッチセンサーが重要な役割をにないそうだ。

3 日本のアップル関連銘柄

3.1  有機EL(OELD)関連銘柄

・ディスプレイ・メーカー

OLEDディスプレイでメリットが大きいのは、韓国の サムスン・ディスプレイおよびOLED用高解像度コンテンツで優位に立つ台湾の穏懋半導体股彬(ウィン・セミコンダクター)、タッチ・スクリーンの藍思科技(レンズ・テクノロジー)などで、むしろ日本のデイスプレイ・メーカーのJDI(6740)、シャープ(6753)は出遅れていると指摘されている。

 

・ 有機EL製造装置

iPhone8、それ以降の携帯電話に有機ELの全面採用が見込めることから、当面は製造装置への投資は高水準を維持しそうだ。こちらは日本メーカーだ。東京エレクトロン(8035)、蒸着機のキャノン(7751)、アルバック(6729)、Vテクノロジー(7717)、スクリーン(7735)、搬送装置の平田機工(6258)、マルマエ(6264)などが注目。

 

・有機EL部材

部材関連では、蒸着マスクの大日本印刷(7912)、出光興産(5019)、カラーフィルターの住友化学(4005) 保土ケ谷(4112)、日東電工(6988)などが注目される。

 

・3D薄膜タッチセンサー

日本写真印刷(7915)

 

3.2 カメラ関連銘柄

・CCD画像センサー

ソニー(6758) iPhone、アンドロイドで圧倒的シェア

 

・OIS(光学式手振れ補正機構) 搭載点数増期待

アルプス(6770)、ミネベアミツミ(6479)

 

・虹彩認証モジュール

シャープ(6753)

 

・顔認証システム

サクサHD(6675)

 

3.3 電子部品関連銘柄、その他

・キャリア iPhone販売増

ソフトバンク(9984)

 

・セラミックコンデンサー

村田製作所(6981)

 

・通信機器

・近距離無線距離モジュール(Bluetoothモジュール)

村田製作所(6981)

日本航空電子 (6807)

 

・高周波部品

TDK(6762)

 

・振動モーター

日本電産(6594)

 

紹介した以外にも数多くの日本の社名が2017年のアップルのサプライヤーリストにはリストアップしているが、注目度が高い本命銘柄について紹介した。アップルの発表が楽しみだ。

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