Topページ > 投資・資産運用 > 【はじめての株式投資】第7回:自分の回りの変化に投資すれば大化け銘柄をキャッチできる
公開日:2017年5月25日

株式投資で勝ち組になるために必要なスキルや心がけを何度かに渡ってお伝えしてきた。自分のスタイルを確立してぶれない投資をすれば株式市場は決して怖くない。上場銘柄は3500もあるから個人でもファンダメンタルズで機関投資家に勝てる可能性が十分にあるのだ。だた、どうやって銘柄をピックアップするのかが最初は判らないと思う。ツイッターや掲示板で怪しい情報に飛びつくのはやめよう。そういった銘柄で空中戦に挑むと初心者はだいたいやられる。それよりも身の回りにヒントはたくさんある。

まずは「投資脳」を手に入れる

連載の「1回目:はじめて株式投資ーこれだけはやってはダメ」で、身の回りのヒットに目をむければ大化け株に出会うことも可能だと話した。カルビー(2229)は「フルグラ」で約10倍、ファーストリテイリング(9983)は「ユニクロのフリース」で約100倍になった。

「フルグラは旨いしヘルシーだからきっと流行るだろうな」とか、

「フリースは格好いいし暖かいし安いからユニクロで並んで買おう」と思ったことがあったのではないだろうか?

いいと思った「もの」を買うだけなのが一般消費者。きちんと調べて「株」を買うのが投資家だ。株式投資において、すぐに調べてアクションをおこすことは何よりも一番大切だ。マイブーム、家族や友達で流行っていること、自分がどうしても欲しいものなどがあったら、どんな企業が発売しているのか?どんな企業が提供しているのか?儲かっているのか?採算はどうなのか?ライバルは誰なのか?などを調べてみよう。

それが「ファンダメンタルズ分析の第一歩」であり、「投資脳」の始まりだ。投資脳ができてくれば、関連する銘柄を連想することも楽しい知能ゲームだ。株式投資で一番楽しい「銘柄選び」の部分をツイッターや掲示板で拾ってきて人任せにするのは、僕から言わせてもらえばもったいなさすぎる。

丸亀製麺が旨いと思ったら調べることがファンダの第一歩

投資脳には、高尚な趣味も先端のセンスもいらない。たとえば、外食チェーンの「丸亀製麺」や「かつや」を見たことがない人はいないと思う。安いし旨いしいつも混んでいる。店舗数も急激に増えていると感じるたことはないだろうか?ちょっと調べれば、丸亀製麺はトリドール(3397)、かつやはアークランドサービス(3085)という会社が経営していることが判る。こんなわかり易い身の回りストーリーで両社の株価は大きく上げた。

丸亀製麺の店舗数がグラフ1)だ。2008年の約200店舗が、2010年には約400店舗、2012年には600店舗を超えた。トリドールの株価は「丸亀製麺」のヒットで2007年から12年で約5倍になっている。かりに12年に丸亀製麺を知って株を買ったとしてもそこからでも倍以上だ。

投資脳が出来て、連想ゲームができるようになればもう株式投資で勝者への道が見えてきたと言っても過言ではないだろう。株式投資は、難しい最新テクノロジーやケミカルの話などを理解できなくても、身の回りにヒントはいくらでもある。

 

好きな食べ物、好きな本、好きな映画、好きな音楽、好きな車、好きなゲームなんでもいい。便利で使い倒しているサイトでも、スマホで重宝しているアプリでも、文房具でも流行っているものでもいい。まずは自分で調べてみることだ。大抵はどこかの上場銘柄や関連銘柄が出てくるはずだ。

グラフ1)

出展:トリドール短信より平田作成

グラフ2)

出展:株探

 

任天堂のポケモン狂想曲に見る関連銘柄探し

株式投資が大好きな人はいつも連想ゲームをやっている。特にデイトレーダーになりたければ、自分の経験値を上げて、ポケットを大きくして、すぐに関連銘柄が頭に浮かぶようになれば大きな武器になる。

 

任天堂(7974)がポケモンGOを発表した時のポケモン狂想曲を振り返ってみよう。ポケモンGOのダウンロードは16年7月8日に開始され、ダウンロード数がランキング1位となり、ポケモンGO人気が世界で社会現象化の報道がされた。それまでのわずか1週間で任天堂の株価は7月19日には倍以上になった。

 

ポケモン狂想曲は任天堂だけにとどまらず、連想株探しも過熱した。スマホゲームで提携するDeNA(2432)、ポケモンジムを運営しているサノヤス(7022)、任天堂の大株主でもある京都銀行 (8369)、ポケモンパンを販売している第一屋製パン (2215)などの株価は急騰した。ポケモンがバッテリーの減りが激しいことからAppBank (6177)のような携帯アクセサリーの会社にまで人気が波及した。 連想ゲームができる人のメリットは大きかった。

株式市場では関連銘柄を連想ゲームで探すことは日常茶飯事だ。「風が吹けば桶屋がもうかる」的な連想は投資脳の大事な側面である。連想ゲームに強くなるためにも会社を普段からよく調べ、経験値を上げておくことが大事だ。

情報はどこにでも転がっている

インターネットが普及していなかった頃は、企業のニュースを調べるためには図書館などで新聞のスクラップを見るか日経テレコムなどでニュースを検索するかくらいしか方法がなかった。企業のバランスシートや損益計算書を細かく調べようと思っても、決算短信や有価証券報告書を閲覧することは普通の人には簡単ではなかった。それが今では、インターネットで何でも簡単に調べられる。各企業のIRサイトでは、短信、有報だけでなく、説明会の資料で使ったスライドや社長のコメントの動画、月次動向などを簡単に拾うことが出来る。

日経新聞のサイトなどで企業の過去のニュースは簡単に調べられるし、YAHOOファイナンスや株探で過去の決算や株価に影響の強い開示情報も即座に調べられる。

株主情報や需給関係に関しても、信用残や大量保有情報、空売り情報などを簡単に調べられる。今では、その気になれば、誰でもアナリストになることが可能だ。手に入る情報はトップ・アナリストもあなたもあまり変わらない。企業のIRや広報に電話をすると個人株主の質問にも答えてくれる企業も多い。

最悪なのはイナゴ

株式投資は博打ではない。人が奨める銘柄や煽る銘柄で簡単に儲かることももちろんあるが、そういう博打的投資をしていると儲かる以上に高値をつかんでしまって塩漬けになってしまうことが多い。

他人が奨めた銘柄では、株式投資に一番必要な投資脳と経験値が上がらない。失敗してもいいから、自分で銘柄を探し、自分で投資してみることだ。カリスマトレーダーがツイッターでつぶやいていたから、何をしている会社かも知らずに買ったというのは最悪の投資だ。

最低でも、買う銘柄の概要と業績とチャートだけは、YAHOOファイナンスでも四季報でも株探でもいいので必ずチェックしよう。出来れば決算短信を読むことを強く奨める。投資脳を鍛えるのに決算短信が一番の入り口だ。

イナゴにならなくても長期投資でリターンはだせる

他人がつぶやいた銘柄にイナゴのように群がるからトータルすると損してしまうのだ。デイトレーダーは出来高があり、ボラティリティのある銘柄を好むが、株式初心者がその分野で勝負する必要はまったくない。イナゴを続けていると小さく儲けさせてくれることも多いが、いざというときに大きく損してしまう。いわゆるコツコツ・ドカーンというパターンだ。

それならネットを賑わすような銘柄で勝負せず、身の回りの気になる銘柄をジックリ持った方がいい結果となることが多いだろう。

たとえば17年5月16日時点で、過去1年で10%上がっている株をスクリーニングすると約2400銘柄がでてくる。上場銘柄は約3500社なので約7割の銘柄が10%上がっているのだ。20%以上上げた銘柄は約1800社で約5割。30%上げたのが約1200銘柄で3割を超えている。目をつぶってかっても3銘柄に1つはこの1年で30%上がったのだ。

おそらく大半の投資家は、下手に売り買いしてその銘柄を1年間持っていたよりも悪いパフォーマンスとなっているのではないか?それならば、イナゴになって大きく下げるリスクをとるよりも、好い銘柄をジックリと持つ方がはるかにましだろう。

繰り返すがイナゴになって簡単に儲けようと思わないことが大事だ。投資とはそんなに簡単ではないが、しっかり勉強する人には結果も付いてくることが多い。

次回は、スクリーニングを使った、目から鱗の銘柄の選択方法をそっと教える予定だ。

【連載】
1回目:はじめて株式投資ーこれだけはやってはダメ
2回目:投資で一番大事なディシプリン(規律)
3回目:株式市場は美人コンテスト
4回目:まずは木よりも森をみること
5回目:テクニカルとファンダメンタルって?
6回目:デイトレか中長期かタイムフレームを意識しよう
7回目:自分の回りの変化に投資すれば大化け銘柄をキャッチできる(今回)
8回目:スクリーニングができれば銘柄ピックは簡単
9回目:決算はもっとも大事なイベント

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