Topページ > 投資・資産運用 > 格言が教えてくれる株式投資の極意「麦わら帽子は冬に買え」
公開日:2017年4月10日

麦わら帽子をかぶり、虫取り網に虫取り籠、真っ黒に日焼けした少年、夏休みの田舎の風景を想像されるように、一般的に、麦わら帽子をイメージする季節は夏だと思います。
今回の格言は、冬に買え、と言っています。なぜ、夏ではなく、冬なのでしょうか。

格言が教えてくれる、株式投資の極意

仕入れと仕込みが大切

カウンターのお寿司屋さん、陳列されている寿司ネタはどれも美味しそうに見えますね。さて、どれから注文しましょうか。という話はさておき、寿司ネタを陳列するまでの過程を板前さんの気持ちになって考えて見ましょう。板前さんは、季節や気候、客層などを考えながら魚市場で魚を選んでいきます。これが仕入れです。仕入れた魚を寿司ネタ用に捌いていきます。握り用、軍艦巻き用、刺身用。そうそう酢飯や海苔の準備も必要ですね。これが仕込みです。そしてお客様を迎え入れ、カウンター越しに注文の寿司を握ります。これが仕上げです。仕上げは新鮮なネタを楽しんでもらうための、演出のひとつだとすると、そのための準備が仕入れと仕込みです。板前さんの腕の見せ所は、仕入と仕込みを準備としてしっかり行い、そして仕上げをしていく所にあります。株式投資も同じです。まず、銘柄選びという仕入れを行い、いいタイミングで買付けをする仕込みがしっかりできる事で、仕上げとして、売却してしっかり利益が確保できるのです。

夏に麦わら帽子を買っても

麦わら帽子の話も戻しましょう。主に夏に使う麦わら帽子を、冬に買っても邪魔になるだけですよね(中には冬に使う方もいるかもしれませんが)。でも、夏になれば、買う人がたくさん現れるでしょう。裏を返せば、売り時ともいえます。みんなが不要な冬に安く買って仕入れ、夏になって高く売れば、儲かりますよね。ちなみに、不要で捨てられた麦わら帽子を秋に拾って、手入れして、翌年の夏に売るという商売をやっている方もおられるそうです。
重要なこと、いつ必要とされるかというタイミングです。麦わら帽子のように、季節によって株価が上下する銘柄があります。今回はある飲料メーカーの株価チャートに、3月と9月に線を入れてみました。3月以降夏に向けて株価が上昇、そして夏を少し過ぎた頃には下落し始めています。飲料は冬よりも夏によく売れるそうですが、みなさんも、炭酸飲料やアルコール類などは冬よりも夏の方が多く買っていませんか?株価もその売上に連動しているような動きをしています。

冬に戦略を企てて、夏に結果が解る

夏に売上のピークを迎える飲料メーカーの場合、冬にどのような販売戦略を取るかを検討します。新製品を投入か?販路の拡大か?キャンペーンか?などなど。その戦略が夏の初め頃に大枠が判明し、夏の終りには結果が出てきます。夏に売上の大半を占める企業の場合だと、その年の業績は夏の終わり頃にある程度判明します。ただ、夏の終わりに株価が下がるのは、予想していた結果、業績ではなかった。という訳ではありません。ここが株式投資の面白いところで、株価が上昇していると、この上昇に遅れてはならないと掛けごみで買う人が現れます。その結果、株価は(予想)業績よりも高めに推移するようになります。そしてある程度上昇すると、今度は売る人が増えて株価が下落します。売る人のほとんどは早めに買っているので、利益が確保されています。やがて業績に適した株価に向かおうとします。高い時に買った人は、いわゆる”高値掴み”という利益を確保するチャンスを逃すことになります。株価は、結果よりも少し早くて、少し盛った値動きをしがちなのです。

まとめ

でも、この格言が伝えたいことは、季節を追いかけろ!ではありません。「噂で買って、事実で売れ」という、ほぼ同じ意図を持った格言があります。噂とは仕入れ、事実は結果の事だと考えると、買う時の注目ポイントは、その企業がどのような仕入れ、つまり戦略を企てているか、そしてその戦略に期待できるかどうかにかかっています。戦略がヒットしてから買っては遅く、「高値掴み」という大失敗をしかねません。みんなが既に必要としている麦わら帽子を一緒になって買うのではなく、将来、麦わら帽子が売れる時期に備えて今から仕入れておくことです。この格言は、そのことを伝えています。ただ、夏だから常に麦わら帽子は売れるとは限りません。冷夏になったり、麦ら話帽子より便利なグッズが誕生したりして、売れなくなる事もあります。しかし、リスクと取らないとリターンは得られません。その事も忘れてはいけません。

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