Topページ > 投資・資産運用 > NISAのメリットを最大限に活用する投資方法とは
更新日:2017年3月13日

日本証券業協会によると2014年1月にスタートしたNISA(少額投資非課税制度)は口座数、買付額ともに順調に伸び、2014年6月末時点では28.7%だった稼働率も2016年末には60%を超えました。
しかし、まだ4割の方は口座を開設後放置したままという現状が見えてきます。
今回はNISAをどのように活用していけばよいのかを確認していきます。

NISAはどんな仕組みか

NISAとは毎年決まった投資枠内で、上場株式や投資信託から得られる利益を非課税にする制度です。

【NISA制度のポイント】

  • 利用できる人・・・日本に済む20歳以上の人
  • 投資対象・・・国内外上場株式、公募株式投資信託、国内外ETF(上場投資信託)
  • 非課税対象・・・株式や投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
  • 非課税投資枠・・・毎年120万円(平成27年以前分は100万円)が上限
  • 非課税期間・・・最長5年間(5年間の最大非課税投資枠600万円)
  • 投資可能期間・・・2014年〜2023年

全体のポートフォリオの中でのNISAの役割

すでに預貯金や財形貯蓄、個人年金保険、証券会社の通常課税口座(一般口座や特定口座)などを使っている方が多いことでしょう。預貯金や財形貯蓄など手堅く貯め、株や投資信託で運用している場合には攻めの資産形成手段といったイメージでのNISAを活用したいところですね。

ではNISAは、どのようなイメージで取り入れたらよいのでしょうか。まず押さえておかなければならないことは、NISAは「利益がでないとメリットを受けることができない」という点です。利益が出て初めて、その得た利益に対して非課税になるメリットを享受できますので、できるだけ利益を出せる見込みのある商品を選ぶのがよいということになります。例えば、毎月3万円をNISAで積立をスタートさせたとします。5年後の積立元本は180万円です。仮に5年間で3%の運用ができたとしたら5年後の利益は約14万円です。通常の課税口座の場合、14万円の利益に対しては20.315%課税されますので約2.8万円差し引かれた金額を受け取ることになります。

運用益が出るほど非課税メリットが大きくなるということになりますので、資産全体が3%や4%といった、ある程度の目標運用利回りで増えて欲しいと考える方には、NISAは攻めの運用手段として利用することが効果的でしょう。

NISAに適した運用商品とは

攻めの運用がNISAの非課税を最大限得られますが、一方で「利益がでないとメリットを受けることができない」ことを思い出してください。よって、値動きを抑えながら着実に長期的な値上がりを期待できる商品が良いでしょう。筆者が投資初心者にも、オススメしたいのはインデックス型の投資信託(以下、インデックス型)、ETFです。インデックス型、ETFともに、目標とする指数(ベンチマーク)を定めて、その指数に連動するように価格が動くことを目指した運用を行います。選ぶ際のポイントは幅広く分散投資が可能な指数を目標としている商品を選ぶことです。

例えば、日本株式に投資したい場合には「TOPIX」や「日経225」といった日本の主要な企業の株式に幅広く分散投資されているインデックス型です。海外株式に投資したい場合は「MSCI-KOKUSAI」に連動するインデックス型を選ぶと、日本を除く主要な先進国企業の株式に幅広く分散投資が可能です。また、インデックス型は低コストなので、運用効率を高めることが期待でき、長期的な値上がりを期待したいNISAでの投資には向いています。

NISAに適した個別株式の選び方

すでに投資経験がある方、個別株式に興味がある方は、NISAで個別株式を購入するのもいいでしょう。ただし、個別株式は、各企業の個別要因により大きく値動きをすることも考えられますので、前述のインデックス型よりも当たり外れが大きいです。つまり、個別株式を選ぶ際にも、長期で着実に値上がりが期待できる企業はどれか?という視点を持つことが大切になります。

長期に渡る成長を期待できる企業を選ぶ際の主なポイントとしては以下が挙げられます。

  • 会社や個人が必ず必要としているモノやサービスを提供している企業(食品、日用品、エネルギー、金融等)であるか
  • 安定して高い営業利益を保っている企業であるか

NISAでの損失は「損益通算」や「繰越控除」が使えない

ここからはNISAで損失が出た場合のデメリットのお話です。例えば、ある年に通常の証券口座をA証券とB証券に持っていたとします。そしてA証券では10万円の利益、B証券では30万円の損失が出たとします。A証券で10万円の利益が出た場合の税額は、通常、利益に対して20.315%の税金がかかります。この時、A証券の口座からの利益に対して一度は約2万円の税金が引かれますが、B証券で出ている損失を使って「損益通算」ができ約2万円の税金を取り返すことができます。

さらには、B証券の損失30万円の内、20万円使い切れていません。この使い切れなかった分は、来年以降の投資利益にかかる税金を取り戻すために3年間繰り越すことができます。これを「譲渡損失の3年間の繰越控除」と言います。実はNISAで損失が出た場合は、「損益通算」も「譲渡損失の3年間の繰越控除」も使えません。よって、NISAを有効活用するためには、着実に利益を期待できそうな商品を選ぶことが大切なポイントとなるのです。

リスクが低すぎる商品(債券)はNISAには向かない

損失が出た場合はNISAのメリットを享受できないことをお伝えしましたが、かといって、損失を嫌ってNISAで手堅く国内債券の比率が高い投資信託という商品選定では、非課税メリットの享受効果は弱くなると言えます。できるだけ値下がりリスクは取りたくない方は、国内債券型の投資信託を購入し、微々たる利益に対して非課税メリットを享受するのもいいですが、その場合は、無理してNISAを利用しなくても良いかもしれません。

まとめ

2018年1月からは非課税期間が20年間の積立NISAが新設される予定で、さらに使い勝手はよくなりそうです。NISAのデメリット面にも注意しながら、非課税枠を有効に活用して資産形成に活かしていただればと思います。

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