確定拠出年金で投資可能な「元本変動型」について
2017年1月から公務員や主婦もできるようになることで再注目されている個人型確定拠出年金(通称iDeCo)。掛金が全額控除になりメリットが多いのはわかっていても、どの商品をどんな割合で選択すればよいかわからず元本保証のものを選んでいませんか?60歳まで払い出しできない長期運用ですから少しリスクをとってリターンの期待できる元本変動型の商品も選んでいきたいものです。では、どんな種類があってどのように選んでいけばよいかご紹介していきましょう。
元本変動型の主な商品とは?
個人型確定拠出年金で選択できる商品は、大きく「元本保証型」の預金・保険と「元本変動型」の投資信託に分けられます。その投資信託にも種類があり、主にこのようなラインナップがあります。
- 国内株式
- 国内債権
- 海外(先進国)株式
- 海外(先進国)債権
- 新興国株式
- 新興国債権
- 国内REIT(不動産投資)
- 海外REIT(不動産投資)
- コモディティ(先物取引)
金融機関によって採用していない商品もあります。また、株式投資信託でもインデックスというその投資信託が指標とするベンチマークに連動するもの、アクティブという積極的運用を目指すものなど複数種ある金融機関もあります。
では、このようにたくさんある選択肢のなかからどのように商品を選択していけばよいのでしょうか?ここでは運用方針を立てるための参考として、身近なところで行われている運用を見ていきましょう。
身近なところで行われている運用を参考に
投資は怖いと敬遠する人もいまだ多いのですが、私たちの資産の一部がすでに投資で運用されています。それが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)で運用されている私たちの年金です。平成28年9月末の運用資産別の構成割合は下のグラフのとおりです。
今年に入ってから株価の急落などの要因があり、週刊誌で「消えた年金5兆円」というショッキングなタイトルも見られました。しかし、図2(GPIFホームページから抜粋)のとおり2001年から2015年で45兆円以上の運用益をあげているのです。
このポートフォリオは、「長期的な運用においては、短期的な市場の動向により資産構成割合を変更するよりも基本となる資産構成割合を決めて長期間維持していく方が効率的でよい結果をもたらすことが知られている」(GPIFホームページより)としたうえで、定められています。
収入によって税額控除のメリットは異なりますが、このGPIFの考え方及び分散割合を参考に商品選択をしてくのも一つの方法です。時間と商品の分散の「力」を利用して自分の老後資金を増やしていきましょう。