Topページ > 納税 > 不動産会社では教えてくれない、注意すべき住宅ローン控除の落とし穴とは
更新日:2017年2月13日

個人が住宅ローン等を利用してマイホームを新築・取得等した時には、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)によって納める所得税等を減らせる制度があります。ただ、制度を使うには一定の要件を満たさなければなりません。特に注意すべき点を紹介します。

住宅ローン控除のメリット

住宅ローン控除は税金から差し引かれる税額控除の一つであり、所得金額から差し引かれる所得控除(配偶者控除や生命保険料控除等)とは異なります。納める税額が減ることは同じですが、課税所得金額から差し引く所得控除と、課税所得金額に税率をかけて求めた税額から差し引く税額控除では、控除額が同じだと節税額に相当な差が出ます。

例えば、課税所得金額が300万円、所得税率が10%、控除額が30万円だとしましょう。所得税額は30万円(300万円×10%)になります。30万円が所得控除だと所得税額は27万円((300万円-30万円)×10%)で、3万円の節税効果があります。30万円が税額控除だと所得税額は0円(300万円×10%-30万円)になり、30万円の節税効果があります。

住宅ローン控除が使えると節税効果は非常に大きいですが、全ての住宅借入金が住宅ローン控除の対象になるわけではないので、特に下記のような点には注意しておきたいものです。

取得する中古住宅の築年数に制限がある

新築に限らず中古の戸建てやマンションを取得した場合でも住宅ローン控除の対象になりますが、耐震基準に適合していない場合は、取得日の段階で築20年まで(マンション等の耐火建築物の建物は築25年まで)等の要件があります。最近は築30~40年くらいの魅力的なマンションも増えていますが、古いマンションを希望している場合は、住宅ローン控除を使えない可能性もあると理解した上で検討するようにしましょう。また、耐震基準にて適合しているかどうかは外観だけではわからないので、物件を気に入る前に不動産業者に確認しておきましょう。

床面積は50平方メートル以上必要

住宅ローン控除の対象となる住宅は床面積が50平方メートル以上必要です。マンションの場合、階段や通路等の共用部分は面積に含めず、登記簿上の専有部分の床面積で判断します。販売用のチラシに記載している面積と登記簿上の面積が同じと限らないので、50平方メートル前後の物件は、購入する前に登記簿上の面積を必ず確認するようにしましょう。また、単身用のマンションを購入する場合は50平方メートル未満の場合が多いので、住宅ローン控除を使いたいなら50平方メートル以上のマンションに限定して探した方が良いです。

譲渡所得の特別控除と併用はできない

マイホームを購入する場合、他の物件を売却してから購入(買い替え)する人もいるでしょう。売却時には譲渡所得に課税されますが、譲渡所得の特別控除(居住用財産を譲渡した時は譲渡所得から最高3千万円まで控除できる特例)により納税額を抑えることができます。ただ、譲渡所得の特別控除制度の適用を一度受けると、購入したマイホームに住み始めた(居住の用に供した)年とその前後2年の計5年間、住宅ローン控除のほうは使うことができません。このようなケース(売却した住宅に譲渡益がでて、購入する時住宅ローンを使って購入する場合)に該当する場合は、譲渡益の控除か住宅ローン控除のどちらを利用するのが有利なのか、また購入期間を適用期間の5年間から外れるように時期をずらす等、何らかの対策が必要になります。

納めている以上の控除はできない

住宅ローン控除で所得税から控除できる額は「年末のローン残高の1%を10年間」で、各年の控除限度額は40万円(認定長期優良住宅は50万円、特定取得に該当しない場合は20万円)となっています。つまり、一般の住宅なら控除できる額は最大400万円(40万円×10年)となりますが、これは税の控除なので、納めるべき税金を減らすことはできても、もらえるものではありません。仮にローン残高の1%が40万円だとしても、所得税を20万円しか払う見込みがなければ、20万円しか控除できません(控除しきれない額は一部住民税からも控除できます)。住宅ローンを利用してマイホームを購入した直後に、収入が大幅に減ってしまったら、住宅ローンは控除しきれず、返済も大変になるので、マイホーム購入は計画的しましょう。

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