Topページ > 納税 > 見落としてない?今からでも間に合う確定申告での節税メリット
公開日:2017年3月1日

確定申告、今日こそ取り掛かろうと約一ヶ月前から日々思い、未だ着手できていない・・・筆者です。読者の皆さんは、もうお済みでしょうか。
まだ作成途中、もしくはこれからという方のために、確定申告で忘れるともったいない「節税項目」を、確認してみましょう。

医療費控除

レーシック・歯科矯正は税務署によっては対象になる

万人に可能性のある控除といえば、「医療費控除」ですね。本人の医療費はもちろん、家族の医療費も合算できることをお忘れのケースがあります。特に高額になり、控除メリットも大きな「レーシック手術」や「歯科矯正」などは、自由診療により自費での支払いが多い為、「医療行為」ではないと見受けられがちです。

しかし、内容によっては控除の対象として認められる場合があります。例えば「職業上メガネをかけることに危険を伴う」場合(警護関係や消防士など)は、レーシック手術代が、「噛み合わせに問題がある」場合は歯科矯正代が、「医療費控除」として認められるでしょう。子供の発育上の問題となる不正咬合の歯列矯正にかかる治療費は医療費控除の対象になります。

医療費控除については、税務署の見解によって個々のケースに当てはめてその答えは変わってきます。年間で10万円以上のお金を、医療機関で支払った場合は予め税務署で、早めに相談した上で申告するといいでしょう。

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住宅ローン控除

購入でなくてもリフォームをしたら要確認

昨年に自宅をリフォームされた方で10年以上のローンを組んだ方は、住宅ローン控除を受けられる可能性がありますので、適用要件に該当するか必ず確認して申告をしましょう。バリアフリー工事や、省エネ改修工事は該当することが極めて多く、またマンションなどの修繕は、区分所有分の半分以上の改修により認められます。今のところ2019年6月30日までの時限立法ですが、過去の状況から考えると、延長される可能性が高いでしょう。

最長10年間、ローン残高(12月31日現在)×1%が控除額となります。

かつ、消費税増税後の8%でローンを組んだ場合は、年間控除上限額は40万円になります。

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生命保険控除

控除枠に注意 三大疾病保険は医療枠か?

控除額としてはわずかな効果になりますが、「生命保険控除」もほとんどの人に該当する項目でしょう。2012年4月1日契約日以降の証券は、「死亡保険などの生命保険」「被保険者自身が生前給付でうけとる医療・介護保険」「個人年金」の3項目に分けて控除額が決まります。各項目最高4万円、3項目すべてに加入していても12万円の「所得控除」ですが、支払った保険料があるなら、必ず申告しましょう。

時々、「三大疾病保険は医療・介護項目」と思われる方がいらっしゃいますが、死亡時も保障に含まれる三大疾病保険は、ほとんどが「生命保険」項目に該当します。個人年金のように積立商品以外で、控除枠を使う為に保険に加入する人はいないと思いますが、勘違いの多いところです。

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雑損控除

ドロボウに入られた、火事や地震の被災者は対象

あまり無いことでしょうが、盗難に遭った、または火事や大雨、地震など災害に見舞われた場合は「雑損控除」の申請をしましょう。もう10年前近く前の話ですが、筆者の実家が火災で全焼しました。「罹災(りさい)証明」を消防署でもらい、雑損控除を繰越で3年間適応されました。

盗難にも似ているところですが、オレオレ詐欺や、投資勧誘などで騙されたという「詐欺」に関しては、残念ですが税金にまつわる控除は、適応されません。ほかに、災害とは思わずに見過ごしてしまいそうな「害虫による災害」、つまりシロアリなどの被害で駆除費用が発生した場合、雑損控除に該当する可能性が高いので、木造住宅にお住まいの方は、調べてみるといいでしょう。

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株式取引の譲渡損失の損益通算及び繰越控除 

一昨年のアベノミクスによる株価上昇から、チャイナショック、EU離脱、トランプ旋風に加えて、マイナス金利という異常な市場下で、この1年に株で損失を出された方も多いでしょう。

「源泉徴収あり特定口座」で取引されている人や、NISA口座のみで取引されている人は、確定申告は不要・・・というのは、「利益が出た場合」の話。損失が出た場合は「源泉徴収あり特定口座」「源泉徴収なし特定口座」「一般口座」の基本口座では、すべて確定申告をするべきです。

また、複数の証券口座を所有していて、片方の証券会社では利益がでていても、ほかの証券口座では損失がでている場合、などは「損益通算」を確定申告で行わなければ、全体ではマイナス(損失)が大きいにもかかわらず、税金を無駄に払ってしまうことになりかねません。2016年からは、債券と株との損益通算も可能になりました。

(ただし、NISA口座は運用益が非課税な代わりに、損失の損益通算はできない仕組みなので、確定申告不要です。)

具体的に例を挙げてみましょう。

株式などの損失は3年間の繰越控除が受けられます。

(例)1年間の株式にまつわる利益:配当金30万円+譲渡益50万円

1年間の株式にまつわる損失:譲渡損180万円

この場合、通算で100万円の「損失」ですので、当年の株式に纏わる税金はゼロです。翌年にこの100万円の「損失」を持ち越すのですが、翌年1年目の株式にまつわる利益と損失の通算は+50万円、昨年1年の損益通算:-100万円と、あわせても50万円の「損失」が残りますので、この年も株式にまつわる税金は、ゼロです。

さらに、翌年2年目の株式にまつわる利益と損失の通算:+10万円の場合、昨年1年の損益通算:-50万円 →あわせても40万円の「損失」が残りますので、この年も株式にまつわる税金はゼロになります。

加えて、翌年3年目の株式にまつわる利益と損失の通算:+20万円、これも昨年1年の損益通算:-40万円で、あわせても20万円の「損失」が残りますので、この年も株式にまつわる税金は、ゼロです。但し、まだ20万円の損失が残っていますが、繰越ができるのは3年間までなのは要注意です。

また注意しなければいけないのは、繰越控除を適応する間は、確定申告を必ずしなければいけないということです。仮に株式譲渡がなく、配当も無かった場合でも、確定申告は「続けて」行わなければいけません。

いかがでしょうか。確定申告は必ずしも税務署に行かなくてもよい時代です。インターネットのe-Tax(イータックス)を使えば、仕事で時間に制約のある方も24時間申告可能です。マイナンバーの読み取りのために「ICカードリーダーライタ」を家電量販店などで購入する必要がありますが、2,000円ほどで購入できるので、交通費を考えれば安いものです。

皆さんに「お早めに」という前に、筆者自身も取り掛かるとします…確定申告。

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