Topページ > 納税 > (基礎編)確定申告で賢く節税!サラリーマンもできる所得控除を見逃すな
更新日:2017年2月2日

年があけて、2017年は早くも1ヶ月が過ぎようとしていますが、所得税の計算に関しては、2016年はまだ終わっていません。2016年の所得税は、同年1月1日~12月31日までの所得で決まるのですが、それを確定するのは、2017年3月15日までに税務署に提出する確定申告です。サラリーマンも確定申告を利用することで、節税の可能性があります。キーワードは「所得控除」。今回は、サラリーマンにも利用できる節税方法を解説します。

サラリーマンも確定申告で節税できる!

給与所得者であるサラリーマンは、1年間の給与収入が確定する年末に、職場で行う年末調整によって所得税額を確定します。所得税額は、給与収入から給与所得控除と所得控除合計を差引いた金額に、所得税率をかけることで算出します。

(給与収入 - 給与所得控除 - 所得控除合計)×所得税率=所得税額

給与所得控除は給与収入に応じて決まった金額ですが、仮に給与収入が同じであっても、所得控除合計額が多ければその分所得税額が少なくなることがわかります。つまり、サラリーマンの節税は、所得控除を最大限利用することで可能になるのです。

所得控除のうち、年末調整では適用を受けられないものが3種類あります。医療費控除、寄付金控除、雑損控除です。これらは確定申告をしないと所得控除になりません。該当するケースであれば、ぜひ確定申告をしましょう。

医療費控除

昨年1月1日~12月31日までに、医療費をいくら支出しましたか。医療費の合計が10万円を超えた場合は、その金額が医療費控除として収入から差引かれます。医療費控除は、最大200万円まで適用されます。

医療費控除=(医療費総額―保険金)-10万円 

医療費は、自分だけではなく、同一生計者であれば家族や親族の医療費も合算できます。また、通院する場合に公共交通機関を利用した場合は、交通費も含むことができます。尚、医療保険などで保険金を受取った場合は、その分差引く必要がありますので注意が必要です。

セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)

2017年から、市販薬の費用が1万2000円を超えた場合、医療費控除の特例が受けられることになりました。上限は8万8000円です。

控除額=医薬品代金―1万2000円

特定健康診査・予防接種・定期健康診断・健康診査・がん検診を行う個人が、一定の医薬品の購入をした場合に適用になります。制度の対象となる医薬品は、「スイッチOTC医薬品」という、医療用成分が配合された市販薬です。例えば、胃腸薬の「ガスター10」、鎮痛剤の「ロキソニンS」など、1500以上の医薬品が該当になります。(2017年1月16日現在)

対象品目は、厚生労働省のセルフメディケーション税制対象品目一覧でご確認ください。

厚生労働省:セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について

寄付金控除(ふるさと納税)

ふるさと納税を活用した寄付金控除は、寄付した自治体が5つまでであれば、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」によって、確定申告は不要です。しかし申込した自治体が6つ以上であれば、確定申告が必要無い方でも、控除を受けるための確定申告が必要です。またワンストップ特例制度だと、住民税からの控除になり還付されるのではなく、翌年の給与にかかる住民税から差し引かれる形になるので、注意が必要です。

雑損控除

災害・盗難・横領によって資産に損害を受けた場合は、そのためにやむをえない支出をした場合は控除されます。

控除するといくらぐらい節税できる?

では、もっとも身近な医療費控除の場合をシミュレーションしてみましょう。もし、1年間で15万円の医療費を支出していたら、いくら節税できるでしょう。まずは、勤務先で受取った源泉徴収票で、いったん確定した課税所得を求めます。

課税所得=給与所得控除後の金額―所得控除額の合計額

 

〜 課税所得が195万円超~330万円のケース(年収の目安:約450万~700万円)〜

10万円を超えた医療費の、所得税が10%、住民税が10%節税されます。

医療費が15万円なら、5万円×20%=1万円の節税ができます。

 

〜課税所得が330万円超~695万円のケース(年収の目安:約700万~1000万円)〜

10万円を超えた医療費の、所得税が20%、住民税が10%節税されます。

医療費が15万円なら、5万円×30%=1万5000円の節税ができます。

「セルフメディケーション税制」の節税額は?

例えば、年間5万円のスイッチOTC医薬品を購入した場合は、1万2000円を差引いた3万8000円が所得控除になります。

〜課税所得が195万円超~330万円のケース(年収の目安:約450万~700万円)〜

所得税が10%、住民税が10%節税されるので、3万8000円×20%=7600円の節税が可能

 

〜課税所得が330万円超~695万円のケース(年収の目安:約700万~1000万円)〜

所得税が20%、住民税が10%節税されるので、3万8000円×30%=1万1400円の節税が可能

 

なお、スイッチOTC医薬品の費用は、従来の医療費控除の対象にもなりますが、セルフメディケーション税制の両方の適用を受けることはできません。どちらの控除を選択するかは、シミュレーションで確認するとよいでしょう。

まとめ

所得控除とは、個人的な事情がある場合に税負担を軽くできる制度です。病気やケガでまとまった医療費がかかった年には、忘れずに確定申告をして賢く節税をしましょう。そして、今年からはドラッグストアで医薬品を購入した時のレシートもしっかり保管して、セルフメディケーション税制にも備えておくとよいですね。

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