Topページ > 納税 > FPが提案する35歳サラリーマンに向けた「ふるさと納税」活用法とは?
公開日:2017年1月31日
更新日:2017年1月30日

人気も定着し、手続きしやすくなった「ふるさと納税」の利用が急増しています。今年も家族で寄付先や返礼品選びを楽しみにしているご家庭も多いのではないでしょうか?ご家庭の状況によって受けられる税金の軽減メリットが少し違ってきますので、今回は35歳サラリーマン家庭をモデルに徹底検証してみました。

「ふるさと納税」活用シミュレーション

すでにマイホームを購入し、家族4人新居での楽しい生活を送っているAさん。Aさんが「ふるさと納税」をすると家計はどうなるでしょうか?

【35歳サラリーマン Aさんのプロフィール】

Aさん 35歳 会社員 年収600万円
妻   33歳 専業主婦
長男   5歳 幼稚園児
長女  3歳
貯蓄額 600万円
基本生活費 24万円
住宅ローン昨年末残高 1500万円

ステップ1.ふるさと納税活用前の税金を確認しよう

Aさんの課税金額は、以下の通りとなります。

年収600万円-{174万円(給与所得控除)+87万円(社会保険料控除)+38万円(配偶者控除)+38万円(基礎控除)}=263万円(課税所得金額)

263万円(課税所得金額) × 10%(税率)-9万7500円(控除額)=(所得税)16万5500円

(所得税)16万5500円-15万円(住宅ローン控除)=(所得税)1万5500円

※復興特別所得税は考慮していません。

住民税は基礎控除・配偶者控除が共に33万円なので、課税所得金額は273万円。細かい点は省略し、住民税は27万3000円とします。

【ふるさと納税 活用前の税額】

所得税  1万5500円
住民税 27万3000円

ステップ2.ふるさと納税チャレンジ

Aさんは、ふるさと納税の予算を6万円とし、2万円を自分で、そして残り4万円は家族で選ぶことにしました。日本酒好きのAさんのチョイスは、高知県四万十町 創業明治36年の蔵元・文本酒造の「秘蔵の原酒」3種、寄付額2万円です。

家族の選択は果物に決まり、栃木市のいちご・スカイベリー、沖縄県今帰仁村(なきじんそん)の冬限定すいか、寄付額2万円ずつとなりました。

ステップ3.活用後の課税金額を確認しよう

「ふるさと納税」で自治体に寄付をすると、上限額以内であれば寄附額から2000円を引いた額が所得税と住民税から控除されます。Aさんの場合は寄付先が3自治体なので、「ワンストップ特例制度」を利用できます。

【ワンストップ特例】

・確定申告が必要でないサラリーマン

・1年間の寄付先自治体が5つまでの人

この2点を満たせば利用でき、ふるさと納税についての確定申告は不要になり、所得税の分もすべて翌年の住民税から控除が受けられます。

 

確定申告に慣れないサラリーマンにはうれしい制度ですね。ただ利用する際は、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」とマイナンバーカードの写し等の必要書類を、寄付先の自治体に郵送するというひと手間が必要です。

【ふるさと納税 活用後の税額】

所得税  1万5500円 (変更なし)
住民税 21万5000円 (5万8000円の軽減)

以上、Aさんはワンストップ特例を利用したので所得税は変わらず、住民税は寄付額の6万円から2000円を引いた金額が軽減されました。

【Aさんのふるさと納税上限額】

Aさんがふるさと納税を自己負担2000円でできる上限額は、この条件では7万円になります。生命保険や地震保険に加入していたり、確定拠出年金の利用があったり、医療費控除を申告するという場合は上限額も変わってきます。

家族によろこばれるオススメ返戻品

果物もいいですが、やはりこれから春夏にかけて、家族のお出掛けに使える返礼品も楽しみですね。埼玉県宮代町の、東武動物公園「ワンデーパス(入園券+アトラクション乗り放題)」(ペア)はいかがでしょう。夏季はプールも利用できます。9600円相当のチケットが2万円の寄付でもらえます。

また動物好きなご家庭でしたら、広島県神石高原町(じんせきこうげんちょう)の「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトへの寄付はいかがでしょうか?日本の犬の殺処分をゼロにするための活動への応援です。このように地方自治体がプロジェクト実行者になって、多数の人から資金を募るクラウドファンディングもふるさと納税の対象です。子どもたちと犬を守る活動の話ができる上に、ヨーグルトドリンクや抹茶ケーキなどの返礼品も頂けます。

 住宅ローン控除を受ける方がふるさと納税をするときの注意

住宅ローン控除の金額が大きく、所得税がゼロまたは少額になる方は、ふるさと納税による所得税の控除が生かせないことがあります。その場合はワンストップ特例を利用すると、所得税の軽減分も住民税で受けられるので、控除が無駄になりません。

また、住宅ローン控除の金額が大きい方は、簡単なシミュレーションで計算した寄付金上限額では、自己負担が2000円以上になることがあります。気になる方は、住宅ローン控除も考慮できる詳しいシミュレーションを利用するか、寄付金の額を少なめにするとよいでしょう。

まとめ

クラウドファンディングや被災者支援で寄付先を選ぶ例も増え、2017年はますます、ふるさと納税の利用が伸びそうです。ふるさと納税の上限額は前年の所得ではなく寄付をするその年の所得で決まることには注意が必要です。基本は自治体の応援である事などは忘れずに、家族で楽しみながら活用したいですね。