Topページ > 節約・貯金 > 高所得者はメリット大、不動産投資による節税のカラクリとは
更新日:2017年8月3日

大部分のサラリーマンは年末調整で納税が完了しますが、「こんなに納税するのか・・・」と源泉徴収票を見てガッカリなさる方も多いのではないでしょうか。しかし、不動産投資をすることによって、払っている税金が減らせるとしたら、「ちょっと勉強してみよう」という気になりませんか?
今回は不動産投資で節税できるしくみを見てみましょう。

高所得者サラリーマンの税制改革による増税の負担大

「所得税」は所得金額に対して課税され、所得金額が多ければ多いほど税率が上がり、納める税金も多くなる「累進課税」を取っています。ただでさえ高所得者は負担が大きいのですが、平成27年分からは所得税の税率は6段階から7段階に変わりました。新たに「4000万円超」については、税率45%が設けられ、より収入が高い人は、負担が重くなりました。

通常、不動産投資では、投資する物件に抵当権を設定して、金融機関から融資してもらいます。融資を受ける際、高収入のサラリーマンであれば、毎月安定した収入があるので、信用が得やすく、融資が下りやすいということがあります。また、不動産投資は、高所得者ほど税制においてメリットがあります。

仮に、不動産所得が年間マイナス50万円出たとしましょう。所得税率が20%の場合、住民税と合わせて30%ですが、その年に所得から損金として控除できる金額は50万円×30%=15万円です。

不動産所得とは?

ここで、不動産所得がマイナスとなっていることに気になっている方は多いでしょう。不動産投資が損をすることを伝えたいわけではありません。それを解明するために、「不動産所得」の計算式をお伝えします。不動産所得は、下記の計算式によって求められます。

「不動産所得=賃貸収入-必要経費」 

賃料収入よりも必要経費が大きければ不動産所得がマイナスになるわけですが、不動産投資においては、この経費の中に、実際の支出を伴わない「減価償却費」という経費を含めることができます。不動産所得は給与所得と合算することができ、不動産所得がマイナスであれば合算後の所得が少なくなり、実際のキャッシュフローとは関係なく所得税・住民税が減る、という仕組みです。

減価償却費ってなに?

「減価償却」とは、時間が経過すると価値が下がる資産の価値を評価することです。購入したときの価値が10万円以上で、1年間以上使用される資産を、毎年一定の方法で費用化できます。

不動産投資の場合は、物件の購入時に代金を支払っているため、実際には支出はないけれども、「税務上の経費」として「減価償却費」を計上できます。これは手残り(賃料収入-ローンなどの支出)としては黒字なのに、帳簿上は赤字として申告できるというものです。ただし、土地は使用することや時の経過によって老朽化して、資産価値が下がるものではないので、費用化できないので注意してください。

不動産によって課税所得が減るカラクリ

上述の通り、不動産投資では必要経費をきちんと計上することで、不動産所得を大幅に軽減できます。主な必要経費には、ローンの金利、固定資産税、火災保険料、管理費、修繕費、減価償却費などがあります。中でも減価償却費は大きな金額になることが多いため、不動産所得がマイナスになるケースがあります。

例えば、年間の家賃収入が100万円、必要経費140万円(減価償却費50万円)だと、不動産所得はマイナス40万円ですが、実際、10万円は手元に残ります。

給与所得と不動産所得は合算して、全所得を計算しますが、この時、不動産所得がマイナスでも給与所得と合算することができるのです。これにより所得税・住民税が減らせるという仕組みです。

全所得=給与所得+不動産所得

課税所得=全所得-所得控除

支払う税金=課税所得×税率

定額法と定率法の計算方法

肝心要の減価償却費ですが、実は、「定額法」と「定率法」の2種類があります。その資産に応じて法定耐用年数が定められており、計算することができます。

「定額法」・・・毎年一定の金額を減価償却していく方法

「定率法」・・・毎年同じ率で減価償却していく方法

 

例えば、2000万円の新築不動産を購入した場合の計算方法をくらべてみましょう。ここでは法定耐用年数が20年だと仮定します。(平成19年4月1日以後に取得)減価償却資産の償却率は決まっており、耐用年数20年の場合、定額法は0.050で、定率法は0.125になっています。

定額法の場合の減価償却費

取得価格×定額償却率(0.050)

20,000,000×0.050=1,000,000(円)

毎年1,000,000円を減価償却費として計上できます。

定率法の場合の減価償却費

年初未償却残高×定率法償却率(0.125)

1年目 20,000,000×0.125=2,500,000(円)

2年目 17,500,000×0.125=2,187,500(円)

定額法による減価償却費は毎年一定額です。一方、定率法による減価償却費は、最初の年ほど減価償却費が多く、年を経るにつれ少なくなる特徴があります。早く費用化したい場合は定率法を選ぶと有利になります。

注意すべき点

不動産投資においては、購入物件が高額なものであるため、投資の時期は大変重要になります。特に、ローンの支払いは長期化しますから、金利が何%なのかが、投資に与える影響は計り知れません。借入金利が固定金利なのか変動金利なのか、固定金利なら何年物かなど、これからの経済状況を予測して選ぶ必要があります。低金利である今は、投資するには比較的有利な状況だといえるでしょう。

しかし、この数年で物件価格が上昇してしまったものもあります。気に入った物件とめぐりあい、上手に不動産投資を活用したいところです。