Topページ > 投資・資産運用 > NISAや確定拠出年金(iDeCo)、組み合わせで非課税メリットを最大限に享受しよう
公開日:2017年3月13日

非課税制度が話題になり、注目を集めているNISAとiDeCo(個人型確定拠出年金)。さらに2018年1月には、少額からの積立・分散投資に適した「積立NISA」が新設される予定です。このように制度が増えることで、何をどのように利用すればいいのか悩む人もいるでしょう。今回これらの制度を組み合わせ、非課税のメリットをフル活用するポイントを紹介していきます。

そもそもNISAやiDeCoってどういう制度?

NISAは、年間120万円までの投資から生じた売買益や配当金・分配金が最長5年間非課税になる制度です。売却しないまま5年を経過すると、保有している金融商品は120万円を上限に翌年の非課税投資枠に最長5年間移すことができる(ロールオーバー)という仕組みとなっています。

確定拠出年金は、毎月の掛け金は確定する一方、将来の受取額は変動する年金制度です。掛け金を会社が支払う企業型と、自分で支払う個人型(iDeCo)の2種類があります。iDeCoはもともと自営業者や企業型確定拠出年金の制度がない会社員が自分で掛け金を支払い加入する制度でした。しかし2017年1月からは、今まで加入できなかった公務員や専業主婦、確定給付型企業年金のある企業の従業員も新たに加入対象者となりました。原則60歳まで引き出せないという縛りがありますが、掛け金・運用時・受取時の3つの場面で税制優遇が受けられるというメリットがあります。

積立NISAを加えた3制度の特徴を比較

NISAは唯一個別株式の購入ができ、上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)、株式投資信託など国内外の多岐にわたる運用商品を取り揃えているところが特徴であり、魅力といえるでしょう。

積立NISAの年間投資上限額は40万円、非課税積立期間は20年となっています。これは「手元資金が十分でない若年層」等にも利用しやすくするためで、少額からコツコツと投資をすることを想定しています。運用商品としては、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託のみとなる予定です。iDeCoには「元本が確保されない商品」として投資信託がある一方で、「元本が確保される商品」として預金や保険が用意されています。iDeCoでは口座管理料という費用がかかるため、金利が低い状況で預金を選択する場合には口座管理料の金額だけ元本が目減りするというマイナス要素に注意が必要です。いずれの制度を選択しても、運用の結果により将来受け取る金額に差が出る点は同じです。

NISAと積立NISA、iDeCoの比較一覧

NISAと積立NISAの注意点

NISAと積立NISAには、大きく2つの注意点があります。

ひとつは、この制度は併用できないということ。少額からコツコツと時間をかけて運用する積立NISAと、短い期間に集中して投資するNISAのどちらか一方を選択することになります。NISAでは年間の投資上限額からでた売却益や分配金、配当金が非課税となることが魅力です。ところが積立NISAでは個別株式や分配金が出るタイプの投資信託は購入できない予定となっており、限られた商品の中からしか選択できないことに注意点が必要です。

もうひとつは、積立NISAのスイッチングについて明確な記載がまだないということ。スイッチングとは、投資商品の売却と購入する手続きを同時に行う「乗り換え」のことです。現行のNISAではスイッチングは可能ですが、投資枠の再利用はできないことがネックになっています。例えば70万円分投資商品を売却し再度同じ額の70万円分購入しようとしても、NISAの投資上限額が120万円であることから、先の投資額70万円を差し引いて残った枠の50万円までしか購入できないこととなります。積立NISAでは投資上限額が40万円しかありません。頻繁な乗り換えは難しくなることが予想されます。

現在の税制改正大綱では、現行のNISA制度は恒久化されず、投資可能期間満了の2023年には現行NISAは廃止され、積立NISAへの一本化が検討されています。

積立NISA、NISA、iDeCoの非課税メリットをフル活用

積立NISAまたはNISAとiDeCoは同時に利用することが可能です。

現在40歳で企業年金のない会社の従業員の場合を例にとって考えてみましょう。iDeCoで掛け金を拠出できる期間は60歳までの20年。1年の上限額27万6000円(図表:対象者②参照)まで拠出すると、20年で総額552万円となります。iDeCoは掛け金全額が所得控除でき運用益も非課税となる制度。目一杯活用することで、所得税や住民税を大きく軽減できます。

その上で、まだ積み立てできる余力があるなら積立NISAを併用してはどうでしょう。上限額の40万円を非課税期間となる20年間積み立てると元本総額は800万円となります。運用益が200万円だとすると、本来かかるはずの税金40万6300円が差し引かれずに済むため、こちらも大きな節税効果となります。この例では20年間積み立てを続ける計算ですが、積立NISAはいつでも売却できるため急な出費に備えることができ、原則60歳まで引き出せないiDeCoはじぶん年金作りにと目的別の活用が考えられます。

次に現行のNISAと併用した場合。NISAの非課税となる期間は5年。毎年上限額の120万円を積み立てると、元本総額600万円から生じる売却益や配当金・分配金が非課税となります。個別株式には配当金や株主優待の楽しみもあるので、分散投資のひと枠として組み入れるのも手でしょう。NISA制度は今後、大幅に変更されることが予想されます。iDeCoも含めて今後の動向やそれぞれの制度内容を確認して、非課税メリットを上手に活用していきましょう。

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