Topページ > 年金 > 定年後にかかる出費は年金だけでカバーできる?老後に備える方法を指南
公開日:2017年3月28日

現役を離れる時は誰にでもやってきます。

定年後の暮らしを知って、イメージして、準備しておけば不安はずいぶん小さくなります。

今回は定年後特有の出費と、主な収入源となる公的年金、そして今からできる準備についてお話しします。

老後に考えられる出費例

住居費

考えておかなければならないのは、介護が必要になった場合です。持ち家があってもこれは避けることはできません。自宅を改修する場合、介護保険からは20万円までの部分しか補助はありません(内9割または8割)。20万円を超える部分は全額自己負担となるのです。また施設に入ることになれば、居住費が必要となります。「サービス付き高齢者住宅」の場合、その地域の賃貸ワンルームマンション家賃分ぐらいを見込んでおく必要があります。

医療費・介護費

一般的に老後は、現役時代より医療費は高額になります。また、介護費用も考えておかなければなりません。医療費には「高額療養費」、介護費には「高額介護サービス費」制度から、世帯所得によって決まっている自己負担の上限を超える部分について支給されます。また、医療費・介護費のどちらも自己負担があり、年間の自己負担が高額であったときは、「高額医療・高額介護合算療養費」制度から自己負担を超える部分の支給もあります。つまり、自己負担分を見込んでおけば安心です。自己負担上限額は年齢や世帯所得によって細分化されています。

遊興費・冠婚葬祭費

自由な時間が増えるので、遊興費の増加は否めません。元気で活躍できるのなら、多少でも収入が見込めるボランティアなどに積極的に関わりたいところです。また、定年後の一定期間は冠婚葬祭費の増加への備えも必要です。

年金の貰える金額と今後の予測

公的な老齢年金には、大きく二つあります。受給資格と年齢条件をクリアすれば、誰もが受給できる「基礎年金」(1階部分)と、被用者(会社員や公務員など雇われている人)であった期間がある人が受給できる「厚生年金」(2階部分)です。

【平成29年度に新しく年金を受給できる人(67歳以下)の年金額例】

基礎年金のみの場合(満額1人分) 月額  6万4941円

厚生年金を含む場合(夫婦2人分) 月額 22万1277円

平成28年度より0.1%引下げ

※平成29年1月厚生労働省発表資料より

今後の物価や賃金によりますが、年金額の急激な上昇を見込むことは難しいでしょう。

足りない金額をカバー(個人年金保険、財形年金、iDeCo)

60歳以上の夫婦二人世帯、ひと月当たり最低予想生活費は、月30万円という統計があります。(平成28年金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」より)

公的年金額が、厚生年金がある標準的な世帯で22万円なので、約8万円の不足。国民年金のみなら、二人とも満額であっても年金額は月約13万円で、毎月約17万円の不足となります。この不足額を、少しでも早くから準備しておくことが必要です。老後資金を貯める方法で、税制の優遇を受けることができる代表的な3つをご紹介しましょう。

個人年金

生命保険契約の一種で、老後にかかる費用を積み立てていくものです。積立金(保険料)は生命保険料控除となり、所得税・住民税の節税となります。受給できる年金総額は契約当初に決まっていて、積立金総額を下回ることはありませんが、年金額と積立額とに差額があれば雑所得となり、課税の対象となります。

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財形年金

勤め先で制度が導入されていることが条件となります。給料から天引きされるので、知らない間に貯まっているということが大きなメリットです。財形年金も老後に年金を受給する場合なら、総額が積み立てた額を下回ることはありません。運用益は財形住宅と併せて550万円までの貯蓄残高の部分は、所得税・住民税ともかかりません。また、受給する年金に関しては非課税となります。

iDeCo

iDeCoとは個人型確定拠出年金の愛称です。掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象となり、運用益についても非課税という2つとものメリットを受けることができます。また、受給時は雑所得となりますが、「公的年金等控除」や「退職所得控除」の対象となります。運用については、契約者本人が責任を持つことになりますが、元本確保型商品も用意されています。基本的には60歳未満で現金化することができないため、確実に老後資金を確保することができます。

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いかがでしょうか?どの方法で準備するのが合っているのかは、それぞれその人によって違います。まずは定年後の暮らしをイメージして、今からできることを少しでも早く、継続して行うことが何よりも重要です。

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