Topページ > 年金 > 確定拠出年金を受け取るには?受け取り時の税金の注意点など
更新日:2017年3月14日

確定拠出年金は、公的年金の上乗せ年金としての老後資金準備を目的としているため、老齢給付金については原則60歳以降でなければ引き出せません。これをデメリットに感じるという声もありますが、いつでも引き出せないからこそ、しっかりと老後資金の準備ができるとも考えられます。今回は、確定拠出年金の受け取る方法、受け取り時の注意点について解説します。

確定拠出年金の給付金は自分で請求する

老後を迎えるまでに、結婚、出産、住宅購入とさまざまなライフイベントがあり、大きな支出が必要となる場面もあります。いつでも引き出しができると思えばいざという時に安心感はありますが、引き出せると思うことで、ついついあてにしてしまいます。老後は数十年先のことだから、まだまだ先と思っていても、いつかは誰でも老後を迎えます。その時に公的年金だけでは老後の生活資金が足りないということにもなりかねないので、60歳まで引き出せないことで税制優遇を受けながら老後資金の準備ができることは大きなメリットです。

では本題に入りましょう。確定拠出年金の給付は、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金の3種類です。それぞれの給付要件は以下になります。

1.老齢給付金

受け取り開始年齢は60歳~70歳まで時期を選ぶことが可能です。60歳までの加入者期間が10年満たない場合は、受け取り可能年齢は以下の表の様になります。ただし、適格退職年金制度などの他制度から確定拠出年金制度へ移換した資産がある場合、前の制度の加入年数を合算することが可能です。

<老齢受給開始年齢表>

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老齢給付金の場合は、受給開始年齢から70歳の間で受け取りを開始したいタイミングに自分で請求書類を取り寄せ申請手続きをします。受け取り方法は「全額を一時金」「全額を年金」「一部を一時金、残りを年金」があります。もし70歳までに老齢給付金の受給の請求をしなかった場合は、積み立てた年金資産(個人別管理資産)は自動的に現金化され一時金として支給されます。

2.障害給付金

国の障害基礎年金を受給する程度の障害の状態にある場合は60歳前でも受け取り可能です。受け取り方法はこれまで運用してきた個人別管理資産「障害年金」「障害一時金」「一部を障害一時金、残りを障害年金」があります。請求書類を取り寄せ申請手続きをします。

3.死亡一時金

確定拠出年金に資産がある状態で加入者が死亡した場合、その資産残高は一時金として遺族に給付されます。遺族が請求書類を取り寄せ申請手続きをします。会社から支給される死亡退職金と同じように、税法上「みなし相続財産」として扱われるため、「法定相続人の人数×500万円」まで非課税です。

受け取り時にかかる税金と注意点

確定拠出年金には毎月の掛金(企業型の場合はマッチング拠出)は全額所得控除になり所得税・住民税の負担が軽減され、運用中は利息・運用益は非課税になるという税制メリットがあるので、受け取る際も税制優遇はあります。老齢給付金を一時金で受け取る場合は、退職所得として課税されます(退職所得控除の対象)。年金で受け取る場合は、雑所得として課税されます(公的年金控除の対象)。

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受け取る時には税制優遇はありますが、受け取る時に注意したい点がいくつかあります。それは、退職金と確定拠出年金を同じ年に受け取ると退職所得控除(非課税枠)は、退職金と確定拠出年金の合算に対して控除を使うことになります。

仮に退職金が1500万円、確定拠出年金の一時金が500万円、退職所得控除が1500万円の場合、退職金だけ受け取る場合は非課税で受け取れますが、確定拠出年金も同時に受け取る場合は課税退職金所得金額は[(1500万円+確定拠出年金の一時金500万円)― 退職所得控除1500万円]×1/2=250万円となります。

そして、退職所得控除の非課税枠の範囲を超えて税金を納める事が必要になります。つまり、同時に受け取るよりは、確定拠出年金については退職金をもらう時期よりも送らせて受け取った方が税制面からみてもお得に受け取るケースがあります。ただし、人により必ずしも当てはまるわけではありませんので、受け取りが近づいてきた時にシミュレーションすることをオススメします。

また、老齢給付金を年金で受け取る際には都度、振込手数料が徴収されます。振込手数料を抑える方法としては、一時金での受け取りを選択することで振込手数料を抑えることができます。年金で受け取る場合、振込手数料を上回る運用益が出る場合もあり得るので、トータル的に検証が必要です。

障害給付金については、一時金でも年金で受け取っても所得税・住民税ともに非課税です。死亡一時金については、死亡後3年以内に支給が確定した場合は相続税の対象になりますが、法定相続人1人あたり500万円までが非課税となる控除が認められています。

まとめ

確定拠出年金の給付金を受け取る際は、自分で請求し手続きが必要である事を知っておいてください。また、受け取るタイミングによっても税金面にも影響があるケースがあります。大切な老後資金だからこそ受け取る時は、少しでもお得に受け取れる方法を考えることもポイントです。

 
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