確定拠出年金をおすすめする3つの理由
2017年1月から加入対象範囲が広がることで、話題となっている確定拠出年金。老後資金作りのための制度なんて、まだ自分には関係ないと思っていませんか?お得な制度について知らないで判断してしまうのは、もったいない!
3つのおすすめポイントだけでも確認をしておきましょう。
その1:掛け金(マッチング拠出)が全額所得控除
まず確定拠出年金の最大のメリットは、毎月の掛け金、運用中の利益、年金を受取る時という3段階で税制上お得になるという点です。その中でも特にメリットが大きいのが、掛け金の全額が所得控除できるということです。(企業型に加入している場合は、マッチング拠出として本人が掛けた全額が所得控除の対象です)「所得控除」とは、本人や家族の状況、災害や病気などを考慮して、税金の負担を軽くする制度。確定拠出年金の掛け金は、「小規模企業共済等掛金控除」として全額を所得から減額することができます。
例えば、毎月1万円の掛金だとすると、年間12万円をその年の所得から減額できます。所得税が10%の人は約1万2000円節税することができ、さらに一律10%の住民税で1万2000円の節税できますので、合わせて約2万4000円の節税を、老後資金を貯めながらできるということです。
お金を増やすことがとても難しい昨今において、この節税効果は大きいですね。
その2:金融商品のコストが安い
確定拠出年金は、掛けたお金を自分で運用して増やすしくみのため、できるだけ効率的に運用することが重要となります。そのため、運用益が非課税になるのもメリットのひとつです。
さらに、運用において有利な商品が多いのも特徴です。確定拠出年金では、投資家から集めたお金を専門家が株式などに投資し、運用をする「投資信託」と言う商品を主に活用します。証券会社等で販売される投資信託の場合は、購入時手数料が発生するものもありますが、確定拠出年金では、基本的には購入手数料は無料となっています。また、継続的にかかる「信託報酬」という手数料も、一般的に購入できる商品に比べて安く設定されている投資信託が多いのが特徴です。
その3:勤務先が潰れても大丈夫
最後のおすすめポイントは、リスク管理という視点からです。 退職金や企業年金は、制度変更により減額される可能性や倒産時は十分に保障されない恐れもあります。それに対して、確定拠出年金は、一人ひとりの個人口座が用意され、自分の財産として明確に管理されます。
万が一勤務先が倒産しても、資産は別の確定拠出年金口座に全額引き継いで、運用や給付を継続することができるため、資産を守ることができると言えますね。
まとめ
節税効果、効率的な運用、リスク管理と3つのおすすめポイントを確認しましたが、確定拠出年金は、自己責任が問われる時代にマッチした制度だと言えるのではないでしょうか。老後資金作りと言う目的においては、とても有利な制度ですので、将来設計を踏まえた上で、活用するかどうかを検討したいですね。