Topページ > 年金 > 企業型確定拠出年金の基本のき
公開日:2016年12月7日

「公的年金だけでは、老後余裕のある暮らしができない」、「何か対策を講じなければならない」といわれる中で、今話題の「確定拠出年金」を詳しく知りたいという声を多く聞きます。確定拠出年金には、個人が任意で加入する「個人型」と、企業が福利厚生の充実のために制度を導入する「企業型」があります。
今回は企業が導入する「企業型確定拠出年金」の基本について説明しましょう。

確定拠出年金の特徴

確定拠出年金は、月々掛金を拠出し、節税の恩恵を受けながら老後資金を確保できる制度です。確定拠出型年金にも個人で負担する個人型と働いてる企業も負担する企業型がありますが、この二つの特徴を把握しておきましょう。

個人型・企業型共通の特徴

・個人型では掛金全額が、企業型ではマッチング拠出額が所得控除の対象となる

所得税・住民税ともに節税できる

・運用益も非課税となる

本来、運用益には20.315%の税金がかかるが、確定拠出年金では非課税となる

・将来受け取るときも、税制優遇措置を受けることができる

一時金で受け取った場合退職所得控除を、年金で受け取った場合公的年金等控除を受けることができる

・基本的に60歳まで引き出せない

確実に老後資金の確保ができる

・ポータビリティがある

企業型確定拠出年金から個人型確定拠出年金へ、個人型確定拠出年金から企業型確定拠出年金への移管が容易にできる

・自分で運用しなければならない

運用結果については自己責任となる

企業型の特徴

・企業が福利厚生制度として導入する

掛金と運営費用は企業が負担する

・規約に定めがあれば、従業員も上乗せ拠出(マッチング拠出)ができる

上乗せ分は、従業員の所得税・住民税の節税となる

・投資教育は企業が継続的に行う義務がある

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企業型確定拠出年金の掛金

月々の掛金は企業が負担し、全額損金となります。一人当たり掛金は、次のとおり月額の上限が定められています。

・確定給付型年金制度(厚生年金基金・確定給付企業年金・私学共済など)がある場合

月額2万7500円(年額33万円)

・確定給付型年金制度がない場合

月額5万5000円(年額66万円)

なお、上乗せ拠出(マッチング拠出)の額については、企業の拠出と併せて上限額までとし、企業の拠出額を超えて上乗せはできないことになっています。

導入する企業が増えている「選択制確定拠出年金」とは?

最近、企業型で増えているのが「選択制確定拠出年金」と呼ばれているもので、これは給与の一部を、給与として受取るか確定給付型年金の掛金とするかを、従業員が選択するというものです。

企業からすると、費用負担をせず、運用リスクも負わずに退職金制度の確立ができ、その上、社会保険料の負担軽減ができることになります。従業員側からみても、給与が減額した分所得税・住民税の減税になるとともに、社会保険料が確定拠出年金掛金の約15%分軽減されるメリットがあります。

しかし、給与の額が減ることによるデメリットもあります。

・将来受給する老齢厚生年金の額が減る

・傷病手当金など、給与を基準とした社会保障の給付額が減額となる

選択制において確定拠出年金を選択した場合、60歳以降しか引き出しができないため、掛金は老後資金だと割り切ります。

自分の所得税率を知る!

上乗せ拠出(マッチング拠出)や選択制で確定拠出年金を選択した場合、所得税がいくら軽減されるのかを知ることが重要です。自分の所得税率+住民税の10%が節税された金額です。年12万円の掛金で、所得税率10%の人なら、年間2万4000円の減税となり、選択制なら社会保険料の約15%減額も加わります。

税金や社会保険料の減額分を意識し、その額は貯蓄を増やすなどして無駄遣いしないように心掛けることが、現在の家計も老後の暮らしも、さらに安心に繋がるのです。