Topページ > ローン > 最適な住宅ローンの見直し(借換え・繰上げ返済)方法は?繰上げ返済にはデメリットも!
公開日:2017年5月1日

住宅ローンの金利はここ数年で大きく下がりました。特に昨年1月に日銀がマイナス金利政策を導入していこうその下げ幅も拡大し、一時フラット35でも0.90%(2016年8月)と過去最低を記録しました。

過去数年の住宅ローン金利の推移

住宅ローンの金利はここ数年で大きく下がりました。特に昨年1月に日銀がマイナス金利政策を導入していこうその下げ幅も拡大し、一時フラット35(35年間固定金利 21年以上借入比率90%以内の場合。金融機関により金利に差があることがあります。)でも0.90%(2016年8月)と過去最低を記録しました。

今後の長期金利の予測

その後、トランプ大統領就任を境に長期金利が上昇しその後底堅く推移しています。2017年3月の金利は1.12%に上昇、4月は3月の金利と同じ1.12%となっています。

一方、3月から4月にかけて大手金融機関を中心に住宅ローン金利が上がりました

住宅を購入する人が2、3月に多いことから、金融機関では熾烈な住宅ローン獲得競争があり、低金利を競っていましたが、この需要が多い期間が過ぎ、かつ長期金利が底堅いことから金利アップに踏み切ったためだと思います。

今後の予測は難しいですが、私はこれから数年の間で大きく上昇することはないものの、15年、10年といった期間で考えれば金利は上昇していくだろうと予測しています。

住宅ローンの借り換えの目安

以前から一般的に住宅ローンの借り換えの目安として、

・残返済期間が10年以上

・金利差が1%以上

の条件が揃えば借り換えメリットが出る、といわれてきました。

今も住宅購入、借り換えの好機が続く

現在も低い水準で推移している住宅ローンは新たに借りる、あるいは借り換えるタイミングとしても非常にメリットがあると考えられます。

住宅を販売するハウスメーカーやマンションデベロッパーは積極的に低金利に裏付けられた返済額の安さを巧みに売り込み、販売しています。

一時に比べ少し上昇したものの、歴史的に見れば空前の低金利といってもよい状況が継続している今の住宅ローン。このタイミングを好機として住宅取得をするのは良いタイミングだと思います。

今回のシミュレーションでは触れていませんが、現在変動金利で、あるいは固定期間選択型で借り入れていて近いうちに固定期間が終わる方などは、この機会に「全期間固定金利」や再度「固定期間選択型」の住宅ローンに借り換えるのもよいタイミングかも知れません。

借り換えのメリット

では、借り換えた場合のメリットを具体的な額をもとにシミュレーションしてみます。

CaseA:借入時期8年前(2009年3月)、借入金額4,000万円、金利2.98%、35年返済

CaseB:借入時期4年前(2013年3月)、借入金額4,000万円、金利1.99%、35年返済

この二つのケースの場合、2017年4月末の元本残高は

CaseA:残返済期間26年11か月、残債元本 約3,400万円、今後の総返済額 約4,960万円

CaseB:残返済期間30年11か月、残債元本 約3,660万円、今後の総返済額 約4,910万円

となります。

CASE A CASE B
借入時期 8年前
(2009年3月)
4年前
(2013年3月)
借入額 4000万円 4000万円
借入金利 固定2.98% 固定1.99%
借入期間 35年 35年
残返済期間 26年11ヶ月 30年11ヶ月
現在の残債 約3400万円 約3660万円
毎月の返済額 約15.4万円 約13.3万円
現条件での残返済総額① 4960万円 4910万円

これを金利1.12%のフラット35(全期間固定)、返済額圧縮型と返済期間短縮型の2つのパターンで借り換えた場合をシミュレーションします。

返済額圧縮型

金利1.12% 返済期間は変えずに借り換えた場合(月々の返済額が下がる)

CASE1 CASE2
借り換えに伴う手数料等② 約60万円 約75万円
毎月の返済額 約12.2万円 約11.6万円
現在との差 △約3.2万円 △約1.6万円
今後の返済総額③ 約3942万円 約4327万円
団体信用生命保険特約料④ 約180万円 約220万円
支払総額の現在との差

=①-(②+③+④)

約778万円 約288万円

返済額圧縮型では期間短縮のメリットはありませんが、それでもこれだけの効果が出ます。

返済期間短縮型

金利1.12% 月々の返済額を変えずに借り換えた場合(返済期間が短くなる)

CASE1 CASE2
借り換えに伴う手数料等② 約60万円 約75万円
毎月の返済額 約15.2万円 約13.15万円
現在との差 約△0.2万円 約0.15万円
今後の返済総額③ 約3830万円 約4250万円
団体信用生命保険特約料④ 約140万円 約190万円
支払総額の現在との差
=①-(②+③+④)
約△930万円 約△395万円
今後の返済期間 21年 27年
返済期間の短縮 △約6年 △約4年

返済期間短縮型では返済期間が短くなることで元本の返済が速く進むため、より大きなメリットが出ます。

借り換えのメリットとデメリット

メリット

住宅ローンは長期にわたる返済期間があります。冒頭でもお伝えした通り、この10年間くらいの間に住宅ローン金利は大きく下がりました。数年前に借り換えを実行していたとしても再度見直す価値がありそうな人もいると思います。

但し、新たなローンを組むことになりますが、控除が受けられるのは借り換え時の残債務部分のみです。借り換えの手数料等を上乗せし、新な住宅ローンの元本が借り換えの直前の元本を上回っていた場合には、元本分だけが住宅ローン控除の対象になりますので、年末調整、あるいは確定申告の時には注意が必要です。

また、住宅ローン控除の期間がまだ残っている場合でも、控除期間が残っていれば引き続き控除が受けられます。

デメリット

上記の表からもわかる通り、借り換えには手数料がかかります。これが、そもそも「残返済期間」と「金利差」によってメリットが出ないケースがある原因です。

「金融機関などに強く勧められたものの、実際に借り換えてみたら手数料が高く、あまり効果が出なかった」などという声もありますので注意が必要です。

実際に借り換えを検討する際はファイナンシャル・プランナーや住宅ローンアドバイザーなどの意見を聞いたり、実際に自分の住宅ローンの状況からシミュレーションしてみることをお勧めします。

また、フラット35の金利や手数料は金融機関により若干違いがある場合があります。最近はネットなどで調べることも可能なので、事前に確認してみる方が良いでしょう。

繰上げ返済のデメリット

ここまでは借り換えのメリットとデメリットを見てきましたが、繰り上げ返済についても考えてみたいと思います。

現在、住宅ローンを利用している方の中には、積極的に繰上げ返済を活用されている方もいると思います。最近は多くの金融機関で繰上げ返済手数料「0」のサービスを行っていますので、手軽になっているといえるでしょう。

繰り上げ返済により返済期間が短くなり、かかる利息・総返済額も減りますので、効果あることは間違いありません。

しかし、繰り上げ返済が手軽になった分、手間のかかる借り換えに踏み切りにくくなっているとも言えます。

手元に少し余裕資金ができるたびに繰上げ返済している人がいます。

先日、弊社にお越しになられたお客様にもそういう方がいらっしゃいました。私はその方に「繰上げ返済はしばらくしないほうが良い」とアドバイスしました。その方には小学生のお子様がいらっしゃり、将来私立の中学から大学までの一貫校に進学させたいとお考えでした。その入学金や学費の需要があるときに手元資金が足りなくなる恐れがあったからです。

住宅ローンはおそらく最も低利で融資を受ける手段だと思われます。(オートローンなどで時々、キャンペーンで金利の一部を負担するような特殊な場合を除きます)せっかく借りている低利のローンを返してしまい別の金利の高い借り入れ、例えば教育ローンやオートローンなどを利用したりするのは本末転倒です。キャッシングやリボ払いを使うなどもってのほかです。

将来のことを見越して、繰上げ返済も計画的に行いましょう。

注意事項

住宅ローンの実効金利は融資実行時の金利で行われます。住宅ローンの借り換えには書類の準備や金銭消費貸借契約の締結などのために期間がかかります。金利の見直しは月ごとに行われますので、月をまたぐと金利が変わってしまうことがありますので注意が必要です。

また、住宅ローンの借り換えは、実際には新たに審査を受けることになります。借り換えの際に他の借り入れがあったり、これまでの住宅ローンの返済が残高不足で引き落としができないケースがあったり、健康状態が悪化していたりすると審査をパスできないことがあります。

また、個々人の与信審査で金利が変わることがあります。

金利や手数料を含めた詳細は金融機関、あるいはファイナンシャル・プランナーや住宅ローンアドバイザーなどにご相談することをお勧めします。

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