Topページ > ローン > 住宅ローンの繰り上げ返済、一番得する返済方法はコレだ!
公開日:2017年3月21日

2016年2月のマイナス金利導入から早1年が過ぎました。未だ住宅ローンの金利は超低金利を推移しています。低い金利で住宅ローンを借り入れしているとはいえ、できるかぎり繰り上げ返済をして退職前には完済したいと考えている方も少なくありません。繰り上げ返済はこまめにするのと、まとめてするのでは返済のタイミングはどちらがお得なのでしょうか。一番得する返済方法をシミュレーションしながら解説していきます。

まずは2種類の返済方法を知っておく

シミュレーションをする前に、住宅ローンの返済方法についてふれておきます。住宅ローンの返済方法には大きくわけて「元利均等返済」と「元金均等返済」の2つの方法があります。

元利均等返済」は毎月の返済額が一定で、元金と利息の合計額がずっと変わりません。

元金均等返済」は毎月の元金の返済額が一定で、直前のローン残高に応じた利息をプラスして返済していく方法です。つまり返済当初は、残高が多いので利息の支払いも多くなり1回あたりの返済額が高くなりますが、返済する回数が進むにつれてローン残高が少なくなり、その分利息も減っていきます。

サラリーマンの家庭では毎月返済額が一定である「元利均等返済」の返済方法を選択する場合が多くみられます。今回は「元利均等返済」の返済方法をケースに返済のタイミングによるシミュレーションをしていきます。

分割または一括繰上返済、どちらがお得?

こまめに繰り上げ返済した方がいいのか、まとめて繰り上げ返済した方がいいのか1年目から毎年3年間100万円ずつ繰り上げ返済した場合と3年後に300万円をまとめて繰り上げ返済した場合を元にシミュレーションの比較をしてみます。

【借入れ条件】

  • 37歳男性
  • 4000万円
  • 35年固定金利1.2%
  • 元利均等返済 期間短縮
  • 総返済額49,005,810円  利息9,005,810円

【繰上げ返済シミュレーション比較表1】

※ 筆者作成

借入れ当初から毎年100万円ずつ3年間返済していくと返済軽減額は約147万円となり、3年後に300万円返済すると返済軽減額は約136万円となりました。よって、借入残高が多く利息の支払いが多くなる借入れ当初のタイミングでは、こまめに返済した方が返済軽減額は約11万円もお得になります。

それでは、借入から期間が経過した15年目から毎年3年間100万円ずつ繰り上げ返済した場合と17年後に300万円をまとめて繰り上げ返済した場合のシミュレーションを比較してみましょう。

【繰上げ返済シミュレーション比較表2】

※筆者作成

毎年100万円ずつ3年間返済していくと返済軽減額は約77万円となり、17年後に300万円返済すると返済軽減額は約72万円となりました。比較表1ではこまめに返済した方が約11万円お得になりましたが、借入れしてから年数が経過しても返済軽減額の差は比較表2ではこまめに返済した方が約5万円お得になります。

借入れ当初からの返済に比べると返済軽減額の差は減少するものの、年数が経過しても1年でも早くこまめに返済する方がお得ということがわかります。

住宅ローン控除を考慮した繰上げ返済のタイミング

住宅ローン控除を利用している場合は、住宅ローン控除を考慮したい返済のタイミングがあります。住宅ローン控除は、年末のローンの残高の1%が10年間、支払った所得税から10年間控除される制度です。つまり年末のローン残高によって控除される額が変わってきます。

仮に年末のローン残高が3000万円であれば1%である30万円が控除されます。例えば、12月に100万円を繰上げ返済するとローン残高は2900万円となり、控除額はその1%である29万円となります。よって年末に繰り上げ返済をするのと、翌月の年初に繰り上げ返済するのでは控除される金額に1万円の差が出ます。住宅ローン控除の控除を考慮すると年末より年始に繰り上げ返済した方がおススメです。

返済手数料にも注意する

金融機関によって繰り上げ返済する際にかかる「繰り上げ返済手数料」が設定されています。インターネットバンキングによる一部繰り上げ返済する場合の手数料は無料とし、全額繰り上げ返済する場合は有料とする金融機関が多いようです。また窓口での手続きの場合、インターネットバンキングでは一部繰り上げ返済手数料を無料としている金融機関でも繰り上げ返済手数料を有料としています。繰り上げ返済の手続きをするならインターネットバンキングがオススメです。

いずれにしても全額繰り上げ返済の場合はインターネットバンキングでも窓口でも手数料がかかるので、全額繰り上げ返済せずに一部繰り上げ返済することで繰り上げ返済手数料は実質無料にすることができます。繰り上げ返済のシミュレーションをする際は、繰り上げ返済手数料も含めた上で返済するタイミングを検討しましょう。

まとめ

繰り上げ返済は、借入れ当初から1年でも早いタイミングの方がお得になります。ただし住宅ローン控除や返済手数料も考慮するかしないかで数万円の差が出ることにも注意してください。また、繰り上げ返済は早く返済した方がお得ではありますが、繰り上げ返済をしすぎて手元にお金がなくなり、いざ大きな資金が必要な時に他で借入れするということにならない様、無理のない返済計画をたてましょう。

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