Topページ > ライフスタイル > 知っておこう、万一のための老後資産活用手段「リバースモーゲージ」
公開日:2017年2月2日

定年退職をした後(いわゆる老後)の生活を考えた時、公的年金に頼って生活していくのは不安で、退職金もあまり期待できない人は、それまでに自助努力で必要生活費を貯めていかなければなりません。それも大変と言う人は、生涯働き続けて勤労収入を得続ければ良いかもしれませんが、それも非現実的と言う人に、選択肢の一つとなりそうな「リバースモーゲージ」という制度を紹介します。制度の概要をまとめてみました。

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージは自宅を担保にお金を借りるローン商品の一つです。マイホームローンも不動産担保ローンも不動産を担保にお金を借りることは同じですが、リバースモーゲージの最大の特徴は、借入した人が亡くなった時に自宅を売却して返済するローンと言うことです。例えば70代の高齢者が公的年金だけでは生活が苦しく、資産も自宅くらいしかないような場合、自宅を売れば生活費を確保できますが、住むところがなくなってしまいます。リバースモーゲージなら自宅を売ることなく住み続けながら、生活費を確保することができます。

リバースモーゲージの概要

一例として、東京スター銀行の新型リバースモーゲージ「充実人生」の内容を見てみましょう。下記は商品説明書の概要です。

・利用対象者
契約者本人は55歳以上、配偶者は50歳以上
年収120万円以上
本人または配偶者名義の一戸建てに住んでいる人(東京都や神奈川県等はマンションでも可能)

・資金の使い道
老後の生活資金や医療費等(事業目的や投資目的は対象外)

・融資限度額
500万円以上1億円以内(マンションは5000万円以内)で極度額を設定
極度額以内なら何度でも利用可能
※極度額(年に1度見直し)は担保物件価値等を考慮して総合的に判断

・融資期間
終身

・返済方法
利息部分を毎月支払い、元本部分は元本返済期日(契約者が死亡してから6か月後)に一括返済
返済時は相続人が「担保不動産で代物弁済」または「現金で返済」のどちらかを選択可能

・借入金利
変動金利型のみの取り扱いで基準金利に調整幅(2.8%)を加算した金利が適用金利
基準金利は返済開始後6回目ごとの約定返済日に見直し

・保証人
保証会社や第三者による保証は原則必要なし

・事務手数料
初回利用時 極度貸付利用手数料 108,000円
担保管理料 2年目以降 12,960円

その他に登記費用や印紙税等の実費負担有り

リバースモーゲージを利用できる人は、東京スター銀行やみずほ銀行では55歳以上ですが、都民銀行は60歳以上80歳未満、東京都社会福祉協議会では世帯構成員が原則65歳以上となっています。商品内容は社会福祉協議会や金融機関等によって異なるので、融資を希望する人は十分に内容を理解し、比較検討してから申し込むと良いです。

リバースモーゲージの良さ

男性の4人に1人は90歳まで生きる時代、女性の2人に1人は90歳、4人に1人は95歳まで生きる時代になりました(厚生労働省平成27年簡易生命表の概況調べ)。長生きすればするほど老後の生活費が沢山必要になります。自宅に住み続けたいけれど、公的年金や貯金は少なく、自宅しか資産がないような高齢者にとっては、とても魅力的な制度ではないでしょうか。

リバースモーゲージの注意点

銀行が中心となってリバースモーゲージをおこなっていますが、高齢者向けとは言え自宅を担保にお金を借りることに違いはないので、金利や登記費用や事務手数料等の負担をしなければなりません。借入が超長期になったり不動産の大幅な下落や金利の大幅な上昇が生じたりすると、担保割れになってしまうリスクもあります。さらに借りたお金は返さなければならず、返済する時には自宅を失う可能性もあることから、相続人等が利用に反対することも考えられます。借入時には確定していない事がいろいろあるので、利用を希望していても慎重に検討したいものです。

まとめ

リバースモーゲージは高齢者の自立した生活を支援できることから、安心して利用できるよう自治体の積極的なサポートも期待したところですが、昭和56年から「福祉資金貸付制度」として融資をしていた東京都武蔵野市では税を使って行うことの意義が薄れた等の理由により平成26年度末で終了してしまいました。現状では認知度の低さ等もあって利用者数は非常に少ないです。今後、社会的に信頼できる制度として普及していくことを強く願いたいものです。