Topページ > 相続 > あとでトラブらない、親からの相続準備(後編)
公開日:2017年3月18日

親から相続について相談されたら?

親はあまり相続について、子供には話したがりません。また子供から相続について、話を持ちかけられるのも嫌がります。そればかりか遺産を狙ってるのではと、疑心暗鬼になる事もあります。ただ、親の立場からすると、子供がどう考えているのが気になるようです。特に事業経営者の場合には、後継者問題などの事業承継で悩んでる事があります。

親は何を望んでいるのか?

もし、親から相続について相談を受けたら、何を望んでいるのかを確認しましょう。本音で話をしてくれればそれに越した事はないのですが、言いにくい事も親の立場ではあると思います。そのあたりは、詰問するような事をするのではなく、いわゆる行間を読んで意図を汲み取ってあげるほうがよいでしょう。そして子供としての立場や考え、望むことを伝えるようにしましょう。子供に相談するケースのほとんどは子供の本音、考えを知りたい事だそうです。

相談内容を兄弟姉妹に話すべきか

親から兄弟姉妹の誰かだけが相談を受けた場合、他の兄弟姉妹は「自分に有利なるように親を誘導していないだろうか」と疑心暗鬼になる事があります。本来は情報を共有する事が一番ですが、内容によっては兄弟姉妹に言えない事もあります。できれば言える内容のものであれば、その部分だけでも言ってあげたほうがいいでしょう。また、逆に兄弟姉妹の思いを親に伝える事もあったほうが良いでしょう。もちろん本人同士で直接話しをするのが、思い違いがなくてよいのですが、疎遠になっているなどで、直接会って話しできない場合もあります。その場合には、中継してあげるようにしましょう。疎遠になっても親は子供の事を考えているものであり、子供も親の事を気にしているものです。また、そうする事によって、兄弟姉妹間で情報を共有できる環境が作りやすくなり、相続開始時にも、手続きがスムーズに行きやすくなるでしょう。相続問題で揉める原因には、相続人同士で疑心暗鬼になる事や、憶測で物事を進めてしまう事が挙げられます。

相続問題は誰に相談すれば良いか?

弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナーの違い

相続問題で相談したい場合には、それらの専門家がベターと言えます。

弁護士は、遺産分割協議の仲介などの法的手続や法律行為に関する相談には最適な人です。そもそも弁護士以外の人がこれらの業務を行う事はできません。弁護士は、依頼者の依頼にしたがって業務を行いますので、それが遺産分割を含めた相続手続き上、相続人全員のいわゆる最大多数の最大幸福をめざすとは限らず、相続人の誰かの依頼ならば、そのものの利益を最大限になるように、業務を遂行しなければならないのです。

相続税の節税対策や納税対策などの税務相談、税務手続きならば、税理士がいます。これらの業務は税理士以外の人は行う事ができません。税理士は、税務に特化していますので、遺産分割も税務の視点で行われる事になります。その事が逆にデメリットになる事もあります。

ファイナンシャルプランナー(FP)は、弁護士や税理士のような独占業務を行う事ができませんが、相続問題全般を把握する事で、相続人全員にとって最適な提案を行う事ができます。例えばエンディングノートを作成する場合のサポートや、生前の資産整理や、被相続人の意向に従った相続人のケアなど、経済的な事だけでなく、心の部分を含めた相続相談を受ける事ができます。またFPは、先の弁護士や税理士などの専門家を活用して、相続手続きをスムーズに行う事もできます。もちろん弁護士や税理士にもこういった業務を得意をしている人もいます。

法律手続きに関する事は弁護士、税務関係は税理士、相続全般や事前準備の相談はFPという使い分けするのもいいでしょう。FPを他の専門家の窓口に使う事も可能です。

金融機関等の担当者

金融機関の担当者は。例えば遺産分割協議書を準備して、あとは必要事項と書類をそろえるだけといった手続きをサポートしてくれます。取引している金融機関等が少なく、相続財産もそれ以外になく、相続人も少数の場合には、金融機関が用意する相続手続きに従うのもよいと思います。但し、その後の商品勧誘が行われる場合があります。

まとめ

3回にわたって「後でトラブらない、親からの相続準備」をテーマにご案内しました。親の相続が始まったら、葬儀手続きから始まり、死亡届の提出など、速やかに手続きをしなければならない事が多々あり、慎重に考えている余裕がないケースがほとんどです。事前準備をしっかりしていれば、スムーズに行く事が多いのですが、それでも大なり小なりのトラブルは起きるものです。兄弟姉妹が仲たがいしないためにも、日ごろから情報交換をして、お互いの思いを確認しておく事が、トラブルを少しでも減らす近道といえます。

【連載】
あとでトラブらない、親からの相続準備(前編)
あとでトラブらない、親からの相続準備(中編)

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