Topページ > 相続 > 相続が「争族」になる前に、事前準備の秘訣とは
公開日:2017年2月17日
更新日:2017年3月13日

元気な高齢者の方が増える中、身内に何かあったときのことと言ってもピンと来ないことが多いでしょう。しかし、相続問題はいきなり発生することもよくあります。慌てふためくうちに、親族の争いに巻き込まれてしまった…ということにならないようにするにはどうすればよいでしょうか。まずは相続争いが生じやすい場合はどんなケースか、争いが生じないようにするための方法にはどんなことがあるかをお話ししたいと思います。

相続が争族に発展しやすいケースとは

30歳代〜40歳代のサラリーマンの方の、祖父母の世代は後期高齢者、親世代はちょうど「高齢者」の仲間入り、というところでしょう。個人差はありますが、まだまだ仕事をされている方が多いと思います。そのため、祖父母はともかく、親の介護問題は先のこと、相続なんてそのまた先…と思っていらっしゃるのではないでしょうか。きょうだいの仲もいいからそんな問題は心配ない、と思われている方もおられるでしょう。しかし、相続問題はいきなり発生することがしばしばあります。相続は「争族」ともいわれます。親族の間での感情のもつれが積み重なって爆発するケースが多いからです。こういった「争族」になりやすいのは、家族関係が複雑な場合が考えられます。亡くなった人が再婚していて、複数子どもがいる、あるいは内縁関係の人がいたり、認知した子どもがいるという場合です。また、相続人の仲が悪くなくても、その夫や妻が口出しをするということもよくあります。相続人の子どもが高校生・大学生であれば、学費などがかかる年齢です。お金が入用なことも多いです。住宅ローンを抱えていることもあります。そうなると思ったより話がこじれてしまうことがあります。

相続人の間で、亡くなった人から受けた金銭的な援助に違いがある場合も、長年の不公平感からかなり揉めるケースがみられます。亡くなった人の面倒を見ている人とそうでない人がいると、貢献についてきちんと評価してもらえないとトラブルになることがあります。

トラブルを事前に防ぐ方法とは

では、相続によるトラブルを防ぐにはどういった方法があるのでしょうか。親世代に上に挙げたような、将来的にトラブルが生じそうな要素があれば、あらかじめ遺言書を書いてもらっておく、というのが一つです。遺言があれば、家族の実情にあった形で、オーダーメイドで財産の処分ができるようになります。遺言書により亡くなった人の遺志が尊重され、紛争が防 げるとも言われています。遺言書がなければ、民法に定められた法定相続分に基づき分けていくことになります。一見、法律通りに分けるのであれば不公平感がないようにも思えます。しかし、生前多額の援助を受けていた人がいる場合、あるいは介護していた人がいると、遺産分割のときにそういった事情をどうみるかで問題が生じることになるのです。また、相続人以外の家族を巻き込んでの争いになってくることにもなります。

そうはいっても、いきなり遺言書を書いてもらう、となると親の側にも抵抗があるでしょう。遺言書を書く人が増えてきているとはいえ、まだ一般的とはいえないのが日本の現状です。終活といわれるようになっても、そんな縁起でもないこと、と思う人がまだいらっしゃるでしょう。子どもの側も成人してからは親と疎遠になってしまって、そもそもいき なり立ち入った話はしづらいことも多いと思います。

キッカケ作りが重要

ですから、まずは親御さんと入りやすい話からはじめてコミュニケーションをとってみる、その中で将来のこと、状況によっては介護問題が生じたときのこと、その先のことを少しづつ話すことからはじめて見るとよいと思います。財産の棚卸しをしてみる・相続関係図を作ってみることで、将来相続が発生したときどんな問題が出てきそうか、あらかじめ話し合うのも良いでしょう。その中で遺言書の話が出てくればどういった内容にするか、一緒に話し合い、考えることが出来るようになるのが理想的です。 ただ、紛争防止になる遺言書でないと作った意味がなくなるので、内容はよく吟味する必要があります。遺言書作成の注意点や、遺言書がない場合によく問題になる相続にまつわることなどについては、別の機会に取り上げます。

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