Topページ > 保険 > 収入が大きく減ったときに役に立つ就業不能保険とは?
公開日:2017年6月12日

就業不能保険というのは、ご存じでしょうか?
よく収入保障保険と間違われることが多いのですが、別物です。収入保障保険は、死亡保険です。高度障害か、死なないと保険金が受け取れないのです。就業保障保険は、働けなくなった状態が続くと保険金が受け取れる保険です。今回は、この就業不能保険について説明をしましょう。

働けなくなったときに役に立つのが「就業不能保険」

病気やケガで働くことができなくなった場合、どうなるか想像してみてください。死亡保険に入っていると事故とか病気で亡くなった場合、残された遺族には、保険金がでて生活を支えることができます。ですが、ケガや病気になって働けなくなった状態では、生きているので死亡保険金を受け取ることはできません。

一方、医療保険は、病気やケガでの入院や手術のときに保障してくれる保険ですが、自宅療養の場合は、保障がありません。しかし、いずれの場合も働けないので収入が大きく減収して、生活費に困ってしまいます。

そこで登場したのが、「就業不能保険」です。就業不能保険は、働けない状態が一定以上続いた場合に、保険金が出ます。

では、どんな保険なのか説明しましょう。

病気やケガで一定期間仕事ができなくなった状態が続いたときに毎月年金のように保険金がでる保険です。一定期間仕事ができない状態というのは、入院しているとか、医師による治療が続いていて、自宅療養が必要な場合とか、要介護の状態になった場合などです。その状態が60日継続している場合に、保険金が出ます(60日の場合が多いですが、保険会社によって30日〜180など条件が違います)。単に仕事を辞めて、収入がなくなったというのでは、当然ダメです。

就業不能保険VS医療保険VSがん保険

医療保険と比較して考えてみましょう。

医療保険の場合は、入院・手術をしないと給付金は出ません。しかし、入院日額5000円の場合でも、30日入院をすると15万円です。しかし、実質は高額療養費があるので、月額9万円しかかかりません(一般の所得の場合)。自宅療養の場合には、保障がありません。

それと入院限度日数が60日とか、90日と決まっています。長期の入院には対応していません。就業不能保険の場合は、保険期間満了まで保険金の受け取りができるとか、保険会社によって違いますが長期の保障があります。

では、がんになった場合はどうでしょうか?

最近のがん治療は、入院はしないで通院での抗がん剤治療という場合もあります。抗がん剤治療の場合、副作用などがあるので、仕事をいったん休職して、治療に専念したいということもあります。つまり、がんで働けなくなる状態の人も多いです。がん保険は、初回診断一時金、がん治療給付金などの保障があるので、がんと診断されると200万円ぐらいまとまった給付金を受け取ることができます。

しかし、就業不能保険の場合は、一定期間(60日〜180日)が免責になっているのですぐには受け取ることができません。ですからこの場合は、がんに特化している保険の方に軍配が上がると思います。ちなみに医療保険だけですと、入院や手術をしなければ給付金が出ないので、まったく給付金がでないということもあります。

就業不能保険VS所得補償保険

つまり死んではいないが、働けなくなった時に役に立つのが、就業不能保険なのです。就労不能保険と同じ機能を持った保険に「所得補償保険」というのがあります。その違いは、「就業不能保険」は、生命保険会社から発売していて、「所得補償保険」は損保会社から発売しています。「所得補償保険」の商品は、支払いまでの待ち期間は7日間などで早く受け取れるのですが、保険金お支払期間は1年間など短めになっています。

就業不能保険は本当に必要なのか?

それでは、この保険が、本当に必要なのかを考えていきましょう。会社員の場合は、社会保障制度が手厚いので、この保険の必要度は下がります。

まず、病気またはケガで、仕事を長期に休んでしまう場合には、雇用保険から傷病手当金を受け取ることができます。支給額は、標準日額の3分の2の金額で、支給期間は1年半です。十分とは言えませんが、これならなんとか生活はできそうです。

もし、1年半を越えた場合は、今度は、障害者年金をもらうという方法もあります。また、45歳以上の人は、要介護認定を受けると介護保険を使うことができます。しかし、自営業の人とか、フリーランスで働いている人は、雇用保険に加入していないので、この傷病手当はありません。

フリーランスの人は、仕事ができないということイコール収入がなくなるという事態になります。

もし、障害年金を受け取れることになっても、基礎年金だけになるので金額は少なくなります。

ですから、このような方には、就業不能保険を検討することが必要かも知れません。

住宅ローンのある人には

また、困ってしまうケースとしては、住宅ローンをかかえている人です。

住宅ローンの支払いと生活費でいっぱいいっぱいというが場合、死亡した場合は住宅ローンの団体信用保険で、ローンの残債は0円になります。しかし、働けなくなった場合は、生活費、治療費などに加えてローンの支払いが大きな負担に変わります。

そのため、毎月の収入に変わるものが必要になります。

その場合は、住宅ローンの「団体信用保険」に特定疾病の特約を付けるのがオススメですが、就労不能保険を検討してもいいと思います。

就業不能保険VS貯蓄

まるで就労不能保険を勧めているように思われるかも知れませんが、本当はそれに変わる一番いいものは、貯蓄です。

貯蓄があれば、保険は必要ありません。

なぜなら、就労不能保険は、働けなくなった場合に対応。

医療保険は、入院・手術に対応。

がん保険は、がんに対応。

将来、自分がどれに当てはまるのかは、まったくわかりません。

その意味でこれらすべてに当てはまるのは、「貯蓄」です。

これに勝るものはありません。といっても貯蓄がないうちは、やはり保険を使って備えをしっかりして、貯蓄ができてから保険を見直せば安心は増します。

【関連コラム】
生命保険の手数料開示は、契約者にとって本当にメリットになっているのか?実態に迫る
住宅購入時は保険料の節約できるタイミング、生命保険の見直しをしよう
生命保険料控除を最大限活用し、メリットを活かす保険の入り方
生命保険の見直し方、「掛け捨て型」と「貯蓄型」その特徴を理解して比べよう
【FP相談Q&A】生命保険は若いうちに入ったほうが良いのか?