Topページ > 相続 > 財産の残し方でこうも変わる、生命保険を活用した相続対策とは
更新日:2017年3月22日

生命保険が相続対策になると聞いたことがある方は多いと思います。しかし、その理由や効果を具体的にご存知の方は少ないのではないでしょうか。確かし相続対策として利用できる生命保険もありますが、実際に相続対策として役立てるには、目的や活用法を知る必要がありますし、注意点もあります。そこで生命保険を利用した相続対策の活用法やメリットをご紹介します。

相続対策になる保険はどれ?

生命保険のうち、相続対策として有効とされているのは養老保険や終身保険です。両方とも貯蓄機能のある生命保険ですが、利率の低い現在、養老保険については引受け停止となっている商品も少なくありません。そこでここでは特に終身保険を利用した相続対策について見ていきたいと思います。

なお、終身保険とは一生涯保障の続く生命保険です。解約返戻率金がよく、保険料の払い込み期間が終わる頃には解約返戻金が満期金相当にまで増えているのが一般的です。一定期間経過後は途中解約して現金を手にしてもいいですし、死亡保険金として遺族が受け取ることも可能です。没後に相続対策や死亡保険として活用できるだけでなく、状況によって生前も活用できるのが終身保険の特徴といえます。

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生命保険で相続対策をするメリット

生命保険で得られる節税効果として、死亡保険金の非課税枠が挙げられます。これは死亡保険金を受取る際に、非課税限度額までの相続税控除が可能になることです。死亡保険金は、受取金が相続人である場合以下の通り非課税枠があります。ただし、この控除の適用を受けるには、被保険者自ら保険料を負担する必要があります。妻が被保険者で、保険料を夫が負担するような場合は対象外です。なお、終身保険であっても自分で保険料を支払い、保険金を受け取る時は所得税が課税されるのですね。

相続対策としての活用法

前述の「死亡保険金の非課税限度額」は金額が大きいので、相続対策としてかなり有効です。しかしそれ以外にも「相続人に現金を遺せる」というメリットもあります。被相続人の預貯金は死亡とともに凍結され相続人全員の合意がなければ引き出しができなくなるため、例え預貯金があっても遺族は簡単に現金を引き出せません。そのような場合でも使途が自由な死亡保険金があれば、葬儀費用や当面の生活費など状況に合わせて支出することが可能です。

また、主だった遺産が居住不動産のみの場合、誰が居住不動産を承継するかでトラブルになることも考えられます。例えば、同居していた子供が不動産の取得を主張、非同居の子供が不動産を承継しない代わりに現金を要求するというケースです。この際、めぼしい遺産が分割しにくい不動産のみであると、遺産分割の方法を巡ってトラブルに発展することも。そんなときに現金があれば相続人間で分けることが可能です。現金をうまく分配し不公平感を軽減することで遺産分割協議のトラブルを回避しやすいでしょう。この事例ならば、同居の子供は不動産を承継し、非同居の子供に現金を遺してもいいですし、不動産の資産価値によって現金を子供同士で分け合う方法もあります。このように現金を遺すことで、相続人間のトラブルを防ぐ効果が期待できます。

終身保険を活用する上でのデメリット

メリットも多い終身保険ですが、注意点もあります。終身保険は原則として、加入時に受取額が決まっています。そのため、受取り時に物価上昇すると相対的に保険金額の価値が下がってしまいます。その点では、運用性の高い積立利率変動型終身保険の加入をを検討してみてはいかがでしょうか。また、相続対策を生命保険のみに頼るのではなく、他の金融資産などと併用することも有効かもしれません。

なお、終身保険は保険料が高めで、多くは毎月数万円以上が相場です。また、支払いが数百万円単位に及ぶ一時払い終身保険も多いので、支払いの際は手持ちの現金が不足しないようにしたいです。

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