Topページ > 保険 > プロが指南する、月収に応じた保険にかける適切なコスト割合とは
公開日:2017年4月21日

「我が家は保険をかけすぎでしょうか?」と家計における保険の支出割合を気にする人は多いようです。どれくらいの割合なら適切なのかと聞かれることも多いのが保険ですが「平均で何パーセント」とすることはできません。適切な割合は家族の環境を知ることが大切です。では、どんな条件をもとにどのように考えたらよいのか具体的な事例をあげて考えてみましょう。

適切な保険料は「月収」「住まい」「子供の人数」によって変わる

そもそも保険は、様々な万が一の時に困らないように準備するものですから王道でこれが良いというものはありません。資産が1億円ある人と預貯金の全くない人では必要な保険は異なりますよね?「我が家の不安事」が何なのか「準備済みの保障はいくらあるのか」を知ることが大切です。

そこで重要な条件は、3つあります。

①月収はいくらなのか?

サラリーマンの場合、月収によって遺族年金の額が異なります。(自営業など国民年金の場合は年収を問わず金額は一律で子どもがいない場合は給付されません。)月収が多ければ遺族年金も多くもらえるので保険で準備する保障は少なくすることも可能です。

②住まいは賃貸なのか持ち家なのか?

住んでいる家が賃貸であれば一家の大黒柱に万一のことがあった場合、その後の生活費として家賃も必要になります。しかし、持ち家で住宅ローンを返済中の場合は団体信用生命保険に加入しているケースがほとんどなので、万一のことがあった場合借金が棒引きになりその後の返済は不要になります。つまり、ローン残高の分の保障はあらためて生命保険で準備する必要はないということになるのです。

③子供は何人いるのか?

教育費はオール公立でもトータル1000万円以上かかると言われていますが、それは幼稚園の利用料・小中学校の給食費や習い事の月謝・高校の授業料や交通費も含めた額です。月々の負担で済むものもあるので、その1000万円を万一の時の教育費用として保険で用意する必要はありません。しかし、大きな支出が一時に必要な大学費用は子供の人数分準備が必要です。

では、具体的にどのような保険を選べばよいのでしょうか?

ケース1

夫35歳 妻32歳(専業主婦)、子ども1人(幼児)月収25万円、賃貸住宅」

月収25万円で生活している家庭で夫が万一のことがあった場合、残された遺族の生活費は70%とみなすので17.5万円必要です。このケースで給付される遺族年金は子供が18歳になるまで約10万円なので不足する生活費は①月7.5万円をカバーする収入保障保険を。預貯金がまださほどない場合は②夫婦の医療保険・がん保険も要検討です。こども手当をそのまま預金していても利息はほとんどつかないし、万が一のとき貯めた実額しか子供に残せないので③終身保険を利用して子供の学資を貯めていきます。

①収入保障保険 60歳まで月10万保障 月払い保険料2990円

②医療保険 終身払日額5000円(ガン診断100万・先進医療あり)夫3927円、妻3522円

③終身保険 15年払保険金額250万 月11453円

合計保険料 2万1892円

収入における保険料割合は8.7%となりました。

ケース2

夫40歳 妻32歳(フルタイム仕事あり)、子ども2人(小学生)月収55万円(夫35万、妻20万)のうち生活費は40万で月15万円は毎月預金。現在の残高は1000万円、持ち家(夫名義の住宅ローン月9万円返済中)」

 夫に万一のことがあった場合、住宅ローンの返済は免除されるので月々の生活費40万円から9万円の支払いは不要となります。差額31万円のうち残された遺族の生活費は70%として21.7万円必要と計算できます。このケースで給付される遺族年金は子供が18歳になるまで約13万円あり、妻の収入も20万あるので夫の大きな死亡保障は不要といえます。しかし、妻に万一のことがあった場合、夫に遺族年金が給付されるのは妻死亡時に55才以上である必要があり、しかも受給できるのは60歳からです。子育て盛りのときに妻に万が一のことがあっても住宅ローンはそのまま残り、生活費は赤字になりかねないことを考えるとむしろ①妻に大きな保障を準備する必要があります。また預金があるので一般の医療費は高額療養費を利用すれば一ヶ月の治療費は8万円ほどでカバーでき入院保険は不要とし、自由診療などで治療費がかかる②ガン保険のみ準備③お葬式代用貯金として生命保険料控除を活用し終身保険に加入とします。

①収入保障保険(妻) 50歳まで月10万保障 月払い保険料1390円

②がん保険 終身払(ガン診断100万・入院通院あり先進医療あり)夫4310円、妻2800円

③終身保険 60歳払 保険金額200万 夫7164円、妻4676円

合計保険料 2万340円

収入における保険料割合は3.6%となりました。

ご紹介したのはあくまでも一例にすぎません。保障がどれくらいほしいのか、万一のことがあっても返済が続く借り入れの有無(車のローンなど)、個人年金保険に加入するか否かなど様々なケースがあります。また、資産として貯まる保険と掛け捨ての保険を一色単にして「保険料」としてコストと考えるには疑問もあります。「平均」にとらわれず自分にあった保険のかけ方を検討していきましょう。

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