Topページ > 保険 > マイナス金利時代における、有効な貯蓄型保険の活用法とは
更新日:2017年5月8日

2017年2月、国内生保大手の日本生命が契約者に約束する利回り(予定利率)を4月より引き下げると発表しました。対象は年金保険や終身保険などのいわゆる貯蓄型保険で、利回りとは逆に保険料は引き上げられます。低金利を背景に、貯蓄型保険は利率の魅力は低下ししているのが現状です。そんな中、貯蓄型保険は資産形成にどう活用すべきなのでしょうか?

資産形成としてまだ有望か?

貯蓄型保険の定義は一般に、「確実に保険金を受給でき」かつ「受給できる保険料が、支払った保険料より多い」ことを指し、終身保険や個人年金保険などがこれにあたります。ただ低金利化をうけ、「受給できる保険料が、支払った保険料より多い」という条件は満たさない保険商品も増えてきています。利回りの低下が顕著だからです。保険料の値上げに関しても、冒頭で触れた日本生命に追従する動きがあるかもしれません。

本来ならば、ローリスクで資産を増やせる貯蓄型保険は資産形成として有効な選択肢でした。しかし現在では募集自体を停止している商品も多いです。以前のような考えで貯蓄型保険を資産形成に活用することはもう難しいかもしれません。

新しい貯蓄型保険のメリット

従来型の貯蓄型保険は、利回りの魅力が薄れていますが、新しい商品が登場してきています。例えば「低解約型終身保険」は、払込期間中の解約返戻金を抑える分保険料が割安になっています。そして、更に一歩踏み込んだ商品が、外貨建てです。為替リスクはありますが、運用面で魅力的な終身保険、個人年金保険ともに終身型が主流になってきています。外貨建保険はの運用益はどの程度なのでしょう。

【ジブラルタ生命の「一時払米国ドル建終身保険」】

・60歳 一時払い金 6,947,700円

・85歳 解約返戻金 8,983,000円

※どちらも1ドル=100円とした場合(ここでは円で記載してありますが、本来は米ドル表記となります)
※参考:一時払米ドル建終身保険米国ドル建終身保険(PDF)|ジブラルタ生命

上記の場合、85歳時点での解約返戻率は129%ですね。為替変動を考慮しなければ、契約から5年後でも元本割れは避けられます。ドル安円高になると受取額は減ってしまいますが、その時は米ドルで受け取るという選択肢もあります。円が強い円高時に一時払いをし、円安時に解約返戻金を受け取れれば一番メリットが大きいです。為替の状態が悪い時はじっと待てる資金的余裕があるならば外貨建て保険は貯蓄型保険としておすすめです。

解約リスクのない保険も

また、明治安田生命の「じぶんの積立」なら、解約返戻金は常に100%に。死亡保障は災害死亡時のみ1.1倍の給付が受け取れ、それ以外の死亡時には払込み保険料相当分の保険金が受け取れます。「積立」という名称の通り、保険というよりも定期積立に近い商品性で、新しい貯蓄性保険といえそうです。

生命保険料控除というメリット

貯蓄性保険には利回り以外の注目点もあります。それが生命保険料控除です。生命保険料控除は「一般の生命保険料控除」「個人年金保険料控除」「介護医療保険料控除」の3つがあります。加入している保険の種類によって受けられる控除が異なりますが、各控除の仕組みや保険料は共通です。

【生命保険料控除額】

所得税 住民税
年間払込保険料 控除される金額 年間払込保険料 控除される金額
20,000円以下 払込保険料全額 12,000円以下 払込保険料全額
20,000円超40,000円以下 (払込保険料×1/2)+10,000円 12,000円超32,000円以下 (払込保険料×1/2)+6,000円
40,000円超80,000円以下 (払込保険料×1/4)+20,000円 32,000円超56,000円以下 (払込保険料×1/4)+14,000円
80,000円超 一律40,000 56,000円超 一律28,000円

※平成24年1月1日以後の契約が対象です

年間払込保険料が8万円を超えるならば、所得税と住民税を合わせて6万8,000円の節税効果を得られることになります。終身保険は一般の生命保険料控除に分類されるため、通常の生命保険で控除枠がいっぱいになっていることも考えられます。貯蓄型保険の加入時に「終身保険」と「個人年金保険」で比較検討する時は、生命保険料控除の効果についても考えたいです。

資産形成の選択肢は保険だけではない

貯蓄型保険を検討するならば他の金融商品との比較も重要です。保険というリスクの小さい資産運用との比較であるならば、同じくローリスクでの運用が可能で、かつ税制優遇のある確定拠出型年金やNISAなどが比較対象として挙がるのでないでしょうか。両者の特徴は以下のようになります。

確定拠出年金(iDeCo)

2017年1月より、公務員や主婦など、誰でも利用できるようになった確定拠出年金は「自分でつくる年金」と呼ばれます。掛金は所得控除を受けられ、将来の受取金も公的年金等控除、もしくは退職所得控除が受けることができるなど、二重の税制優遇があります。ただし、運用である以上投資リスクはありますし、原則として60歳まで途中引き出しができません。

NISA

NISAは専用の口座を開設することで、投資信託・上場株式等の配当・譲渡益などが非課税となります。1年間に元本120万円まで、最長5年間非課税に。こちらも投資リスクは負いますが、途中売却は自由なため、値上がりした時点で利益確定させることもできます。ただし、子供や孫のためのジュニアNISAの場合は子供が18歳になるまで払い戻しに制限があるので注意しましょう。

かつて貯蓄型保険は安全に、かつ大きく資産が増える商品として人気を博していました。今は必ずしもそうではありませんが、資産形成としてのメリットはゼロではありません。ただし、資産運用の方法は一つではありません。他の投資方法と比較検討し、最適な方法を見つけたいです。

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